高校生漫才日本一を決める『ハイスクールマンザイ2023 H-1甲子園』の開幕式が6月29日、東京・渋谷のヨシモト∞ホールで行われ、見取り図・ロングコートダディ・レインボー・ヨネダ2000、そして昨年のハイスクールマンザイチャンピオンのレイジークラフトが登場した。

▲『ハイスクールマンザイ2023 H-1甲子園』開幕式に出席した見取り図、ロングコートダディ、レインボー、ヨネダ2000、レイジークラフト

レインボージャンボ「当時の相方は売れっ子小説家」

『ハイスクールマンザイ』は今年で21回目の開催。休止期間があったM-1と比べても、歴代チャンピオンの数はハイスクールマンザイのほうが多いという歴史のある大会だ。昨年まではコロナ禍だったこともあり、さまざまな制限があるなかでの開催だったが、今年は数年ぶりにそういった制限のない大会となる。

 

開幕式に学生服姿で登場した芸人たち。「僕らAVに出てくる男優すぎませんか?」と見取り図盛山が笑いを取ると、ロングコートダディ堂前は「僕は進学校を出てます」、ヨネダ2000誠は「私たちは英語専門の学校出身です」と自己紹介し、会場を盛り上げていた。

 

ハイスクールマンザイの出場経験があるというレインボーの二人は、出場した当時の思い出を聞かれ、池田は「当時付き合ってた彼女を客席に呼んで、オチの“もういいよ!”のところで、彼女を見てました」と告白し、他の芸人たちから「だいぶイタかった?」とツッコまれていた。

また、ジャンボは「当時、組んでいたコンビの相方が浅倉秋成っていうんですけど、小説家として活躍してるんです。『六人の嘘つきな大学生』っていう作品を書いてるんですが……」と明かすと、見取り図リリーが「え! それ読んだ! 知らんかった」と驚き、「今は漫画家の小畑健先生と組んで、『ショーハショーテン!』っていうお笑いの漫画の原作をやってるんですけど、ハイスクールマンザイに出たら、小説家として爆売れするかもしれません!」と独特なアプローチで大会の魅力を伝えていた。

 

ロコディ堂前「僕らのようにM-1に出場して…」

2022年のチャンピオン、レイジークラフトの石山は「優勝したあと、学校に行ったら女の子に囲まれた。卒業式でも知らない女の子からサインをねだられた」と、優勝という影響力の高さを語る。

この日に着ていたスーツは、優勝賞金の50万円で買ったそうだが、じつは今年の春から大学の進学に際し、東京と大阪で遠距離になってしまったという二人。スーツで会うのは今回が初めてだったらしく、「会ってみたら、なんか薄いカベポスターさんみたいな色合いになっちゃってました」と明かした。

▲優勝旗を音声さんのようにかかげるロングコートダディ兎

優勝特典のひとつ、NSCの年間授業料免除については「大学に通っているので、二人で卒業後、どこのNSCに入学するかを相談しています」と明かすと、盛山が「これで吉本以外に入ったらアカンよ!」とツッコみ、司会を務めるキクチウソツカナイが「期せずしてレイジークラフトの二人を、吉本の芸人が取り囲むようになっちゃってますが……」と言い、客席の笑いを誘った。

最後はロングコートダディの二人が開幕宣言。堂前は「若いときから人前で笑いを取るというのは、貴方の人生において、非常に大きな経験になると思います。経験作り、思い出作りでもかまいません。もちろん、そのままお笑いを続けて僕らのように『M-1グランプリ2022』第3位という頂(いただき)からの景色を見るのもいいと思う」と語り、兎から「頂の意味知らんの? 3位やで?」とツッコまれていた。

▲ロングコートダディは関東地区のアンバサダーを務める

その兎は、自分が好きな漫画『アカギ』のセリフから引用したメッセージを送るが、イマイチ真意が伝わらない空気のまま、「ハイスクールマンザイ、開幕です!」と高らかに宣言した。

あとから記者にその真意を問われると「柔らかい視点も大事だよ、ということを伝えたかったんですが、正直セリフも曖昧だったんで……」と語り、質問を打ち切ろうとした記者に対し「ちょっといいですか、『アカギ』って漫画が面白いんで読んでほしかったんです」と逆アプローチする独特の兎ワールドを展開。堂前から「あまり自分から記者さんに語りかける人、いないよ」とツッコまれていた。

「ハイスクールマンザイ2023」は6月29日からエントリー開始となった。