最近よく聞く「線状降水帯」ってなに?
――雨量なども近年増えた印象があります。これも暑さなどが原因なのでしょうか?
今井 温暖化は関係していると思います。最近は一回に降る雨の量が多くなっていますよね。
――激しく雨が降るようになってから、「線状降水帯」という言葉をよく耳にする気がします。どういった現象のことなのでしょうか?
「線状降水帯」というのは、同じような場所で活発な雨雲ができ続けてしまい、長時間強い降水をともなう線状の雨域を言います。一瞬にしてまわりの景色が変わってしまうほどの猛烈な雨が降り続くため、発生したときには逃げることが難しい状況になっていることが多いんです。
今は気象庁が事前に予測して発表しています。「起きるかもしれない」と聞いたときには、前もっての避難でしたり、不要不急の外出は控えたりするなどの対策が必要です。
寝ているあいだに熱中症になってしまう可能性も
――今井さんは気象予報士のほかに防災士の資格もお持ちです。先ほどお話にもあった9月まで厳しい暑さが続くということで、熱中症に引き続き注意が必要だと思います。予防法など教えていただけますか。
今井 今年の暑さは、今までの統計上にないくらい高い気温になったところもあり、これまでの対策だと熱中症になってしまう恐れがあります。「今までの経験が役に立たない」というのを念頭に置いて、行動していただければと思います。
対策としては、まずお水をこまめに飲んでいただくこと。冷房もためらわずに使用いただきたいです。
――ご自身ではどういった対策をされていますか?
今井 寝る前に必ずお水を飲むようにしていますね。じつは、寝ているあいだの熱中症もかなり多いんです。汗をかくなどで、寝ているあいだに水分が失われてしまうこともあります。寝る前にコップ 1 杯のお水を飲むことは本当に大事だと思いますね。朝起きたときに熱中症になっていることもあるので。
――今回お話を聞いて、酷暑、豪雨、台風……どれも今までの経験では測れない危険が日常に潜んでいるんだなと感じました。これまでよりも、気象予報士・防災士の存在意義が大きくなっていると思います。『グッド!モーニング』を朝に見て、さまざまな事態に備えていただきたいですね。
今井 天気は毎日触れるものです。なので、天気予報はその日の行動を決めるのに重要な情報となると思います。天気を知るだけで1日の過ごし方を変えられて、プラスになることもあるはず。
お天気コーナーは短い時間になっていますが、毎日の天気はもちろん、災害情報などもお伝えしています。意識して見ていただけたらうれしいです。