「ラッキー」なのを大事にしていきたい
――パーソナルな部分についても聞かせてください。どんなお子さんだったんでしょうか?
よしの:あんまり記憶がないんですが……(笑)。おとなしい子どもだったとは言われてました。
――絵を描くのはお好きだったんですか?
よしの:落書きくらいはしてましたが、そこまで好きということではなかったです。弟がいるんですが、弟と一緒に虫を捕まえたりしてました。
――子どもの頃に好きだった作品や影響を受けたものってありますか?
よしの:中学2年生の頃、ワシリー・カンディンスキーの絵を見て“なにこれ!”と思ってからずっと好きですね。「空の青」という絵を見たときに“こんな絵あるんだ!”と思いました。
――にせんちめんたるの作風につながるところがありますね。
よしの:影響は受けてると思います。かといって、すぐに絵を描き始めたりということはしなかったんですけど。“なんだろう?”って、言語化はできないんですけど、ずっと気になって記憶に残っていました。
――では、人から言われて心に残っている言葉ってありますか?
よしの:よく、人から「ついているね」って言われるのですが、自分でもそうだなって思います。なぐらとも「ラッキーだね」って話してます。ご縁に感謝しながら、その運は大事にしていきたいですね。
ご当地「ひそもん」とかも描いてみたい
――今後、描いてみたい生き物っていますか?
よしの:古生物が面白そうだと思ってます。図鑑とか見ていても“ホントに生きてたの?”って思いますね。
――個性のある生き物をかわいくデフォルメされるのが上手なので、姿かたちなどで世の中から嫌われてる生き物とかも描いてみてほしいですね。カマドウマとか。
よしの:ブローチとかを買ってくれたお客さんに「この生き物が好きなんですか?」って聞くと「そんなこともないんです」って言われることがあるんですよ。その生き物が特に好きじゃなくても、私の作品として好きになってくれるのはすごくうれしいです。
――架空の生き物とかも見てみたいです。
よしの:それも描いてみたいですね。今までモチーフがある生き物しか描いてきていないので。
――アクリル以外で作品を作ってみたい素材ってありますか?
よしの:木で作ってみたいと思いますね。
――とても合いそうです! 積み木みたいなオモチャとかも親和性が高そうです。
よしの:そういうのもやってみたいですね。
――今後の活動でチャレンジしてみたいことはありますか?
よしの:今は東京をメインに活動をしているので、地方でイベントをやって、ひそもんを知っていただける機会を増やしていきたいです。この前、赤べこのブローチを作ったんですが、とても人気だったんですよ。そういう機会が増えていったら面白いかもしれないですね。
(取材:山崎 淳)