「マネージャーあじ美」「思春期さおりちゃん」など、SNSで話題沸騰のお笑いコンビ・世間知らズ(さおり、椎木ゆうた)。TikTokのフォロワーは27万人以上、YouTubeも10万人を突破するなど(2023年12月現在)、順風満帆な活動にみえる。しかし、2023年の『M-1グランプリ』は3回戦で敗退した。そのショックは大きく、初めてコンビで話し合いをしたという。

ニュースクランチでのインタビューでは、今まさに生まれ変わろうとする二人に話を聞くことができた。すると、SNSやネタだけでは知ることができないコンビの歴史と、それぞれの個性が見えてきた。

▲世間しらズ(さおり / 椎木ゆうた)【WANI BOOKS-NewsCrunch-Interview】

チーモンチョーチュウが好きすぎる

――まずは芸人になろうとしたキッカケから、それぞれ教えてください。

椎木 もともと、テレビに出るのが夢だったのですが、歌もうまくないし、子どもながらにイケメンでもないと気づいていたから、俳優も無理だなと。消去法で、芸人が一番早いんだろうなと思って、お笑い芸人になりました。

でも、お笑いは熱中するほど追いかけていなくて、M-1を見るようになったのも芸人になってから。NSC(吉本興業の養成所)に入って、やっぱりネタで評価されないと無理なんだなって気づきました。

さおり 私は、父がダウンタウンさんとか、さまぁ〜ずさんのDVDを買ったり、番組を録画して見たりするくらいお笑いが好きで。その影響もあって、小学生ぐらいから「芸人になる」と言っていました。

高校生で『ハイスクールマンザイ』に出たんですけど、その大会をキッカケに、吉本の劇場に見に行くようになって……。「芸人さんとあわよくば付き合えたらいいじゃん。つながれたらいいじゃん」って感じで、そのまま高卒でNSCに入りました。

――聞くところによると、追っかけをされていたんですよね?

さおり そうです。ファン上がりの芸人です。

――(笑)。チーモンチョーチュウさんが好きだけど、“いつか共演するかもしれない”という理由で出待ちをしていなかった、とお聞きしました。

さおり 当時はトガっていて、“変なイタい子”って思われたくなかったんですよ。いま思うと、出待ちしておけばよかったなと思います。そのほうが絶対に面白いのに(笑)。

――芸人になったあと共演されたと思いますが、いかがでしたか?

さおり 他の芸人さんだと「お仕事」って感じなんですけど、チーモンさんはファンの感じが拭えてなくて……。ライブに呼んでいただいても、本来は変顔とか、わめくネタが多いのに、それをやらないようにしています。可愛く見られたいっていう。

椎木 支障が出てるよ。

▲チーモンさんの前では可愛くみられたいんですよ

――(笑)。お二人は東京NSC19期生の同期ですよね。どのタイミングでコンビを組まれたんですか?

椎木 デビューして3年目ぐらいですね。僕は、NSC卒業までコンビを組んでいたんですけど、解散して、ずっとピン芸人をやっていました。

さおり 私は女性コンビを組んでいましたね。彼はピンでも結果が出ていて、劇場のランキングでも上のほうにいたんですよ。

椎木 ずっと誰かとコンビを組みたいと思っていたので、その段階で声をかけました。ランキングも(さおりのコンビよりも)1コ上にいるし、すぐこっちに来てくれるかなと思ったら……「ごめん。その気はない」と振られちゃって。ピンでやるしかないなと続けていたら、さおりさんのコンビが解散したんで、 もう1回声をかけたら「あ、いいですよ」みたいな。都合のいい男ですよね。

――(笑)。なぜ、コンビを組みたいと思ったんですか?

椎木 彼女が、同期内で処女だけを集めた処女会みたいなグループを作っていたんですよ。で、なぜかわからないですけど、その会に僕も顔を出すようになって(笑)。回を重ねていくうちに、だんだんメンバーが卒業して、彼女だけが残ったんです。それから、二人でいる時間が多くなりました。もともと面白いのは知っていたし、選択肢的にも彼女しかいなかった、というのもあります。

さおり NSCの後半くらいからめちゃくちゃ仲良くなって、相談とかもすごくしていたし、“やりやすいかな”と思って組みました。