YouTubeに投稿していたSupreme店員ものまねがキッカケとなり、現在ではアパレル関係の仕事もする宮戸フィルムと、ネタではほとんど女装している川嶋おもちによるお笑いコンビ・おミュータンツ。コントを中心としている彼らは、神保町よしもと漫才劇場を中心に活動している。

結成から4年、今年こそ『キングオブコント』決勝進出への期待がかかる彼らのキャラクターを知るため、ニュースクランチ編集部がおミュータンツになるまでの経緯や二人の趣味をインタビューで聞いた。

▲おミュータンツ(川嶋おもち、宮戸フィルム)【WANI BOOKS-NewsCrunch-Interview】

芸人人生の始まりは『キングオブコント2013』

――お二人がお笑い芸人なったキッカケを教えてください。

宮戸フィルム(以下、宮戸) 僕はもともとデザイナーをやっていたんですけど、仕事ができなさ過ぎてクビになっちゃって。そしたらフリーターだった友達が「一緒にお笑いやってみない?」と誘ってくれました。そのときはお笑いに興味があったわけではなかったんですけど、デザイナーの仕事がめっちゃ激務だったのもあり、すぐ転職するのもダルかったので、まぁ思い出作りみたいな感じでいいかなと思って。それでそいつとお笑いライブに出たのが始まりですね。

川嶋おもち(以下、川嶋) 同じくです。

宮戸 そんなわけないでしょ(笑)。まあ、そんな感じでフリーライブ出たら、めっちゃスベったんですけど、同じネタを『キングオブコント2013』の予選でやったらめっちゃウケて、受かったんですよ。それだけで「1000万あるぞ!」みたいに天狗になっちゃって(笑)。で、深夜までネタ合わせして2回戦に出たら、僕がネタ飛ばして4分間、500人くらいの前でスベりましたね。でも、こんな悔しいことないなと思ってNSC入りました。

川嶋 まったく同じです。

宮戸 もう、いいから。本当は?(笑)

川嶋 本当は幼稚園の年長さんの頃からお笑いをやりたかったんです。幼稚園の卒園式で先生が歌に合わせて、生徒それぞれにキャッチコピーをつけてくれたんです。「〇〇ちゃん、お花が大好き~♪」とか「〇〇くん、かけっこが早い~♪」とか。そこで言われたのが「おもしろい男の子~♪」だったんです。それで「僕っておもしろい男の子なんだ!」と気づいて。そこからずっと、お笑い芸人をやりたいなと思いながら生きていたんですけど、両親に大学まで行かせてもらったので、テレビ番組の制作会社に就職しました。

――おもちさんも別の仕事をしていた経験があるんですね! AD時代はどんな番組を担当していたんでしょうか。

川嶋 最初は『ロンドンハーツ』を担当してたんですけど、とある日、収録したテープをぞんざいに扱ってしまい、番組をクビになりまして……。次に担当したのは『笑っていいとも!』だったんですけど、そこでは「お前は“その日暮らし”が過ぎる」って言われて、またクビに(笑)。それでやっぱり“自分でおもしろいことしよう!”と思って、友達と『キングオブコント』出ることにしました。宮戸も出てた2013年の『キングオブコント』なんですけど。

――すごい偶然ですね!

川嶋 そうなんですよ。おもちたちも1回戦は突破したんですけど、2回戦はだだスベりしました。僕らは3日目だったので、初日の様子を見に行ってたんですけど、そこでイタリアンカサマツ(宮戸の当時のコンビ)がスベってるのも見てて。「こうはなりたくねぇよな」とか言ってたんですけど、同じくらいスベりましたね。

――そんな二人がのちにコンビに……すごい話ですね。最初からコント師に憧れていたんでしょうか。

宮戸 いや、僕はそもそもコントとか漫才とかよくわかってなかったので、なんでもよかったんですよ。『キングオブコント』に出たのも、『M-1(グランプリ)』がなかったからで。

川嶋 賞レースとしては『THE MANZAI』はあったんですけど、プロしか出れなかったんですよ。

――おもちさんも最初からコントがやりたかったわけではない?

川嶋 おもちはコントが好きでした。子どもの頃からお兄ちゃんが録画した『オンエアバトル』をずっと見てて、そこで心の師匠・ラーメンズさんに出会いまして。初めてのバイト代で買ったのもラーメンズのDVDボックスだし、モノマネとかもよくしてました。今やってるコントはまったく違うんですけどね(笑)。

▲ラーメンズへの愛を語るおもち