吉本興業所属のお笑いコンビ・スーパーマラドーナの結成20周年全国ツアー『なんとか、ここまで来れました』が、12月から2024年3月にかけて全国5か所で行われる。武智と田中一彦からなるスーパーマラドーナは、『M-1グランプリ』で4年連続で決勝進出を果たした実力派コンビ。今回、結成20周年を記念して行われる全国ツアーには、豪華ゲストも多数出演予定だ。

今回は、そんな“スーマラ”の二人にニュースクランチがインタビューを実施。ツアーへの意気込みや彼らの転機となった『M-1』について、さらに今後の展望まで話を聞いた。

▲スーパーマラドーナ(田中一彦 / 武智)【WANI BOOKS-NewsCrunch-Interview】

全国ツアーには同期芸人をゲストに呼んでます

――今回、全国ツアーを行うことになったきっかけを教えてください。

武智 やっぱり、20周年っていうのが一番大きい理由ですかね。これまでツアーをやったこともなかったですし、ちょうどいい機会かなと思いました。

――『THE SECOND』が始まったこととも関係あるのでしょうか?

武智 それはあまり関係ないですね。『THE SECOND』があってもなくても、ツアーはやるつもりでした。

――『THE SECOND』の1回目を終えて、「こういう大会だな」とわかったところがあればお伺いしたいです。

武智 やっぱり、優勝するためには勝負ネタが3本必要だということでしょうか。消耗戦の大会やなと思いましたね。6分の勝負ネタって、数年に1本くらいしかできないイメージなので、それを3本一気に消費するってなると大変ですよね。だから、準優勝くらいで終わるのが一番しんどいと思うんですよ。

――なるほど。

武智 だからこそ、優勝が確信できるくらいになってから出たいっていう気持ちはありますね。あまりにもなければ、たぶん出場は見送ると思います。

――今回のツアーでは、どんなスーパーマラドーナを見せたいですか?

武智 今回のツアーは、NONSTYLEであったり、ダイアンであったり、ナイツさんであったり、ギャロップであったり、豪華なゲストをたくさん呼んでいます。たぶん、僕らを初めて見る人もたくさん来てくれると思うんです。なので、「僕ら、普段こんなことしてます」っていうのを見せられたらいいなと思っていますね。

20周年ということで、同期の方を全員呼ばせてもらっているんですよ。ナイツさん、ダイアン、NONSTYLE、ギャロップ、みんな同期です。

――なるほど! たしかに皆さん同期ですね。ツアーのような大きな決めごとがある場合は、どういうふうに決めているのですか? お二人で会議みたいなことをしているのでしょうか。

武智 いえ、僕だけで決めています。

田中 決まってから事後報告を受ける感じです(笑)。

――(笑)。ちなみに、これまでに田中さんが主張したことって何かありますか?

田中 「育休ください」「休みください」くらいですかね(笑)。

武智 あと、漫才中にビンタするので「ビンタの回数を減らしてください」とか(笑)。

『M-1』に4回連続で出られたのが一番大きかった

――この20年間で起きた事件や、転機のような出来事があれば教えてください。

武智 僕らの知名度とか仕事量とかを一番左右してくれたのは、やっぱり『M-1グランプリ』ですね。4年連続で決勝に出られたことが今につながっていると思うし、初出場で名前を呼ばれたときは、人生で一番うれしかったですね。1回出ただけだと、すぐ忘れられたりすると思うので、4年連続で出られたのは一番デカかったですね。

――田中さんはいかがでしょうか?

田中 ……事件はいっぱいあるんでね。僕も2回飛んでいるし、相方も3回くらい炎上していますから(笑)。もう、何が一番かわからない(笑)。

――(笑)。20周年を迎えて、相方が「変わったな」と感じることや、お互いの良いところを改めて教えてください。

武智 田中に関しては、前までは仕事をやる気がないし、仕事への前向きさが足りなくて、僕がイラついてた部分もあったんですけど。結婚して子どもができてからは、“稼ぐ”ということが一番になりましたね。それが土台にあるから、ネタも一生懸命に練習したり、賞レースがあれば(優勝を)取りに行ったりするようになった。前向きになったことが、良くなった点だなと思います。

――ありがとうございます。田中さんはいかがですか?

田中 えー……M-1の頃よりも優しくなった。そこがいい(笑)。

▲お互いに年月を経ての変化を教えてくれた

――(笑)。『M-1』に命をかけている芸人さんはたくさんいると思うのですが、10年目までの『M-1』を知っているか知らないかって、かなり大きいのではないかと思います。

武智 大きいと思いますね。昔はもっと殺伐としていました。

――しかも、お二人は東京と大阪で準決勝が分かれていたときも経験されていますし、敗者復活から上がるのも経験されている。『M-1』のすべてを経験されているように感じます。

武智 そうですね。2回戦で敗退したこともありますし、準決勝は常連だけど、ずっと決勝に行けなかったことも経験していますし、決勝、敗者復活の最終ラウンドもほぼすべて……優勝以外は経験したなっていう感じです。