結成23年目となるお笑いコンビ・流れ星☆が、今年も単独ライブツアーを全国8か所で開催する。二人にとって「港みたいな場所」だという単独ライブツアー。
今回のツアーでは、例年と同じように二人だからできるエンターテインメントを届けながら、賞レースに向けた漫才もするという。ニュースクランチ編集部は、そんなライブに対する思いを聞きながら、再び彼らの闘争心に火をつけた大会『THE SECOND』についてもインタビューで振り返ってもらった。
お客さんと一緒に楽しめるツアーに戻れる喜び
――今年の『流れ星☆単独ライブツアー 2023 「我道」』は、どんな内容になりそうでしょうか?
たきうえ 最近のツアーはお笑いライブというより、ディズニーランドに行くみたいな感じで、老若男女が楽しめるネタを中心にやっています。さらに今回は声出しもできるので、お客さんも一緒になって声を出せるようなネタも復活させるんですけど、『THE SECOND』っていう賞レースが始まり、三四郎といろいろありまして…(笑)。
――(笑)。
たきうえ なので、アトラクションみたいに楽しめるネタもやりつつ、賞レースを意識したネタも用意しました。だから、今回はお笑いマニアからライトなファンまで、いつも以上にいろんな人が楽しめるものになってると思います。
――それは期待が高まります! お客さんが一緒になって楽しめるライブ作りは、流れ星☆さんならではですよね。
たきうえ そうですね。でも、オープニングでちゅうえいのギャグをみんなでやる「ギャグギャグディスコ」っていう意味のわからないコーナーがあるんですけど(笑)。去年とかは声出しができないんで、代わりに「ちゅうえい de ドン」っていうコーナーをやったんです。
声は出さずに手拍子だけで参加してもらったんですけど、めちゃくちゃグダグダになっちゃって。シンプルにやればいいのに、こいつが奇をてらうから、そこだけは大失敗でしたね。
ちゅうえい ひどいですよね! 俺は成功したと思ってますよ。
たきうえ 成功したと思ってるのはお前だけだよ。
ちゅうえい でも、今回はいろいろな規制もなくなるので、楽しみですね。コロナ禍になる前は、いかにお客さんと一緒に盛り上がるかっていうのを考えてたんですけど、コロナ渦になって、声が出せなくなったときに、俺は何をやってるんだろう……と思ったことがあって。飛沫を飛ばさないようにしないとって、お客さんが笑わないようにがんばってるんですよ。
だけど、俺らは笑ってもらいたくってやってるじゃないですか。すべてのエンタメに規制があったからしょうがないんですけど、その状況に“これはなんの修行なんだろう”と思っちゃって。今回、ついにそれが解き放たれるんで、本当に楽しみです。
たきうえ 失敗しても言い訳できなくなるけどね。
ちゅうえい 言い訳なんてしなくて大丈夫だよ。コロナ前はウケてたんだから!
――(笑)。そういった方向性のライブ作りは、いつごろからやっているんですか?
ちゅうえい ツアーになってからですね。2014年くらいかな。
たきうえ 10年前くらいか……。
ちゅうえい 10年前!?
たきうえ そんなに経ったのか~! おそろしいな(笑)。それまでは、かもめんたるの(岩崎)う大とかにも作家で入ってもらってたんで、だいぶニッチなネタとかをやってたんですよ。
ちゅうえい 初期の『M-1』って、ベタなネタは悪みたいな時代あったじゃないですか。奇をてらったり、いかに革新的なことをやるかを求められてるような時代だったんで、僕らもそれを追い続けてましたね。
たきうえ だけど、俺らは違う道に行こうって決めたのが2013年くらい。ちょうどそのあたりからライブの内容も変えました。
ちゅうえい でも、皮肉なことに賞レースを追うのをやめたら、『THE MANZAI』で決勝に行けたんですよ。