髪を切って役の幅が広がった気がします!
――昨年12月まで放送されていたドラマ『うちの弁護士は手がかかる』では、平手友梨奈さん演じる天野杏の幼少期を演じられてました。自分の中で役を作り上げるだけでなく、大人時代とリンクさせるための工夫もあったんでしょうか。
早瀬 そうですね。まずはビジュアル面でいうと、髪型は平手さんの若い頃をイメージして、メイクさんがこだわってセットしてくださいました。あとは声のトーンや目つき、話すスピードも“杏だったらどうするのかな”って考えながら、現場で監督とすり合わせをしながら意識して演じてました。
――なるほど。実際の放送もチェックされるんですか?
早瀬 母と一緒に見て、良かったところ・悪かったところの反省会をします。映像になったものを見ると、現場で自分がやっていたつもりのものと全然違っていることがあるんです。特に声のトーンや話し方は反省点が多くて……「今のシーンは声が高すぎてセリフが聞き取りづらかったね」とか、複数人での会話のシーンでは「1人だけ数秒テンポが遅れてたね」とか、よく話し合ってます。
――早瀬さんのInstagramには、欅坂46のライブを鑑賞していた投稿が過去にあり、ステキな巡り合わせが話題になってましたね。
早瀬 平手さんと同じ役を演じられたのはすごくうれしかったです! でも、同じ役なので共演シーンがなく、お会いすることはできませんでした……。
――じゃあ早瀬さんの中では、まだ偶像のままなんですね。アイドルになりたい、とは思わなかったんですか?
早瀬 芸能界に興味を持ったきっかけは、確かに欅坂46さんでした。小学5~6年生の頃にライブを見に行って“私もこんなふうにキラキラ輝きたい”と思ったんです。でもモデルさんもステキだなぁと思っていたし、漠然とした憧れのままで具体的に何がしたいのか、どんなふうになりたいのか明確なビジョンが描けてなくて。そんなときに今の事務所とオーディションで出会い、「やりたいことをやっていいよ」と言ってくださったので、いろんなことを経験しながら自分の進む道を見つけられそうだと思いました。そのなかでもお芝居が楽しいと感じ、今の場所にたどり着きました。
――目指している女優像はあるんですか?
早瀬 憧れは新垣結衣さんです。『違国日記』で初めてご一緒させていただいて、約1か月の撮影期間ずっとそばで寄り添ってくださって。演技に関して、いろいろとご相談させていただいたんですが、長い時間をかけてすっごく丁寧に意見をくださって、本当に心強かったです。とても優しい雰囲気をまとわれていて、役者としても1人の人間としても、とても尊敬しています。
――まだまだ未来は拓けていますが、今後、挑戦してみたい役どころや作品はありますか?
早瀬 学園ドラマには憧れがあります。やっぱり学生の役は若いうちにしかできないと思うので。これまで大人っぽいって言われることが多かったんですけど、ロングヘアだった髪を『違国日記』をきっかけにショートヘアにしたことで、幼く見えるって言われることが増えました。実際の年齢よりも上の役も下の役もできるようになり、役の幅も広がったんじゃないかと思うので、とにかく今はいろんな役を演じてみたいです!
〇映画『違国日記』公式サイト