町田GIONスタジアムに自転車で向かう!

水曜開催のJリーグ、僕が(温厚に)愛する浦和レッズが、ホーム・埼玉スタジアム2002で京都サンガFCと対戦するなかで、僕は後ろ髪を引かれながら、あるスタジアムへ向かいました。

東京なのに交通の便が悪い? 駅から歩けない? バス待ちが果てしない?

バスがないなら自転車で行けばいいじゃない!!

と、僕のなかの男子中学生みたいなマリー・アントワネットが叫ぶので、FC町田ゼルビアvsセレッソ大阪を観戦しに、町田GIONスタジアムにチャリで行ってきました!!

さて、J1昇格以降、集客にアクセス面がついていけていないと話題の町田GIONスタジアム。都内であるにも関わらず、駅から徒歩50分というかなりレアな立地であり、

僕も「東京に最寄り駅から徒歩30分で行けない場所などない!」と大学の同期に豪語し、上京したての同期が国士舘大学の鶴川グラウンド(GIONの近く)に歩いてこようとして、めちゃくちゃ時間がかかったと口論になったことがあります。

そのときは、都民たちの「東京とは23区を指すのであって町田は含まない」という暴論一斉発射でなんとか鎮圧しましたが、そこで棚上げした問題が、いまJ1にのしかかっているわけです。

というわけで、「天空の城」と謳われる町田GIONスタジアムにチャリで行けるという手段が加われば、シェアサイクルを使って最寄り駅からスタジアムへ行き、帰りも自転車でサッと帰れるのでは? と考えた僕は身をもって実験することにしました。

しかし、シェアサイクルというのは基本的に時間貸し。15分単位で課金されるのに、試合観戦なんかしていたら、相当額かかってしまいます。

スタジアムにシェアサイクルを返すポートがあればいいのですが、調べてもシェアサイクルのポートは町田駅や鶴川駅の駅前にしかなさそうなので、自前の自転車で自宅から向かうことに。

等々力陸上競技場から少し南東へ行った我が家から愛車で出発しますが、空模様は不穏。天空の城が魔王の手に落ちたかのような分厚い雲。天気予報を確認。えーっと、このあと雨が降ります。……昨日と予報が変わっておられる!!!

しかし、事務所に取材と称してネタ見せを休ませてもらっているので、電車で行くのも違う。絶望感しかない天空の城へのルートを進みます。

GIONまでは25キロほど。電動アシスト付きの我が自転車は、通常モードだとデータ上50キロほど走れます。でも、経年劣化もありますし、天空の城が登り坂の果てにあると考えると、通常モードで出発して、帰り道に雨の中で電池切れ……という最悪のケースは避けたい。

というわけで、75キロを走行可能な省エネモードで向かうことに。だいたい普通の自転車と同じくらいの負荷です。なにがツラいって、エピソードにするには絶妙に弱いくらいのしんどさなこと。それなら片道100キロあってくれ。

そんなことを思いながら10キロ過ぎたあたりで、愛車に異変が……。

「ガシャコゥン!!」という轟音と共に自転車のチェーンが外れました。我が自転車はウーバーイーツの配達8000件以上を達成し、総走行距離が約24000キロ(直線距離で東京からエクアドルの首都のキトくらい)を走り抜いた老兵なのです。

過去にタイヤがパンクではなく擦り切れて、自転車屋のおじいさんに「よくぞここまで走ったね……」とゴーイングメリー号の最後みたいなことを言われたこともあります。

チェーンをはめ直して進みます。手は真っ黒で、このままスタジアムに行くと、セレッソサポーターに「え? 炭鉱ルートから来た?」と疑われるため、途中のコンビニで洗浄。

そして再スタート。タイムロスを埋めるため、立ち漕ぎを開始すると「ガシャコゥン!!」と再びギアが外れました。その拍子に膝を痛打。左膝が腫れ上がります。

そしてギアをはめ直し、もう面倒くさくなって真っ黒な手で自転車を漕ぎ進め、なんとかGIONの最寄りである鶴川駅へ到着。

▲愛車のチェーン修理で手を真っ黒にしながら、なんとか最寄駅へ到着