韓国の人気ボーイズグループ「TREASURE」の元メンバー・MASHIHOが、6月26日に1stソロシングル『Just the 2 of us』でソロデビュー。7月17日には2ndシングル『Dance with me』、そして8月28日にも3rdシングル『Be mine』と、3か月連続で新曲を発表する。

数年にわたる空白期間を経たのち、満を持して新たなスタートを切ったMASHIHO。ソロデビューに至るまでの過程や、一人で活動しての実感、音楽そしてファンといった、かけがえのない存在に対する想いについて語ってもらった。

▲MASHIHO【WANI BOOKS-“NewsCrunch”-INTERVIEW】

感謝をストレートに表現した『Just the 2 of us』

MASHIHOがソロアーティストとして再始動する――。その朗報に、世界中のファンが心躍らせた。

今やグローバル規模にまでファンダムを拡大して久しいK-POPシーン。その最前線を走るビッググループのメンバーとして、国境をまたぐ活躍を見せていたMASHIHOが、ステージを離れて数年が経っていた。

めまぐるしく流行りが移り変わるエンタメの世界。それでも、その存在を待ち望む声が絶えなかったのは、ひとえに彼が持つエンターテイナーとしての実力、そして人々を惹きつけてやまない魅力からだろう。

大きな期待を背負ってのカムバック、そして初めてとなるソロデビューを前に、どんな心境を抱いていたかを聞かれたMASHIHOは、キラキラと輝くまなざしで「もちろんドキドキはありましたが、普通にワクワクのほうが勝っていました」と答えた。

再始動後、初のイベント『KCON JAPAN 2024×TOKYO GIRLS COLLECTION』では、MCとして出演。念願だったファンとの再会を果たしたときの心境は、どのようなものだったのか。

「みんなの前に立ったことによって、あぁ、戻ってきて“正解”だった。そう心から感じました。その声援、まなざし、あたたかい言葉の全てが、僕にそう思わせてくれたんです」

一人での活動を選択したMASHIHO。しかし、彼にとっての“正解”は一人きりで導き出すものではなく、ファンの存在があって初めて成立するものだった。自らが作詞作曲を手がけたデビューシングル『Just the 2 of us』は、そんな彼らしさが伝わる一曲に仕上がっている。

「この曲に関しては“自分がこう見せたい”というよりも、ファンの皆さんのことを一番に考えて作りました。こちらはみんなを待たせてしまっていた側だから、まずは“待っていてくれてありがとう!”の恩返しがしたかったんです。

僕がこうやって舞台に戻ってこれたのは、ファンや仲間が支えてくれたからなので、その感謝の気持ちを届けたい一心でした」

たしかに、ポップで前向きな曲調に載せて歌われる<今すぐ飛び出して向かおうか キミが望むならいつでも I'll rush to you>といったリリックには、再会の喜びと未来への希望がストレートに表現されている。

「一人で何かを表現する」という難しさと充実感

表舞台から離れていた空白期間は、休養を取りながら静かに自分を見つめ直していたというMASHIHO。そのあいだも傍らにあったのは、音楽だった。

「本当に、音楽と共に生活しているという感覚でした。やっぱり“音楽ありきの自分なんだな”ということが実感できました」

多くの作品に触れインプットをするなか、自身の音楽的ルーツに立ち返ることもあったのだそう。

「僕はダンスミュージックをやってきたので、意外だと思われる方も多いのですが、子どもの頃からJ-ROCKをずっと聴いてきました。親の影響なんですけど、THE YELLOW MONKEYさんやTHE BLUE HEARTSさんが大好きで、休んでいる期間もずっと聴いていたんです。

趣味がシブくて、中身はオジサンなのかもしれないですね(笑)。最近は、堺正章さんや安全地帯さんといった1970年代の音楽をよく聴いています。だから、まわりの同世代とは話が合わないことも……たまにあります」

▲最近は1970年代の音楽をよく聴いている

ソロデビューを経たことで、かつて影響を受けた作品やアーティストに対する見方にも変化が生まれた。

「僕がずっと憧れていて、この業界に入りたいと思わせてくれた存在が、SE7EN先輩です。ソロで活躍されているK-POPアーティストの方で、昔から曲やパフォーマンスを見てきて尊敬していました。今回、自分がソロアーティストとして、先輩と同じ立場になってみて、その偉大さを改めて理解して、さらにリスペクトの気持ちが大きくなりました。一人で何かを表現することの難しさを肌で感じたので」

一人だからこそ実感した難しさ。しかし。その一方で確かな充実感もある。

「作詞作曲だけでなく、アイデアやコンセプトを考えるところから制作に携われるようになって。もちろん、そのぶん大変ではありますが、達成感も大きいです。僕は完璧主義とまではいかないけど、人任せにできないタイプでもあるので、あまり気負いすぎず、でも実現したいことがあったら突き詰めていきたい。そう思っています」