完璧に揃えなくていい。自由さが“日式”アイドルの魅力!

――それが台湾で自らアイドルをやるようになるのは、どんなキッカケからだったんでしょうか?
KANA-KANA:高校は日本だったので、乃木坂46さんが流行ってるのを見て、“自分もやってみたいな〜”って気持ちになったりしてて。でも“大学進学第一!”って家だったから、その頃アイドルになりたいとか言い出したら大変なことになってました(笑)。それで台湾に戻って台湾大学に入って、でもやっぱり勉強ばかりの日々で、しんどいな〜と思ってたときに、妹がオーディションを見つけてきて、“日本の会社みたいだけど、どう?”って・・・。“やってみたい!”と思って親には内緒で受けて。
1次を通ったときにお母さんに言ったら、“好きなことやればいいんじゃない”って言われて。多分お母さんは受かるわけないと思ってたんですよ。それで2次も受かったから契約するねって言ったら、ものっすごい怒られて!!(笑) 初めて深夜に家を飛び出しました! 最初の1年くらいは“いつ辞めるの?”がお母さんの口癖でしたからね。今もたまに言われますけど、最近は“生誕のグッズはこういうの出した方がいいんじゃないの?”とかアドバイスくれたり(笑)。ツンデレなんです。
――実際アイドルを始めてみて、大変なところ、楽しいところと言ったらどんなところでしょう?
KANA-KANA:大変なのは、Primulavが始まったとき、他のメンバーはアイドルとして前世があったりダンスの経験があったりする子が多かったんですけど、私は全く未経験だったんですよ! だから最初は不安だったし、みんなのダンスについていけなくて泣いちゃったり・・・。あと両方の足の親指から血が出て、“これは‘がん’かもしれない!”と思って病院に行ったら、“踊りすぎです”って言われたり!
逆に楽しいのは・・・。もともとステージで歌ったり踊ったりするのが楽しそうだなと思って始めたんですけど、まさか自分にファンの方がつくなんて思ってなくて、1人ついてくれればラッキーだろうって思ってたんですけど、たくさんの人が来てくれるようになって! 本当に嬉しくて!!
――台湾でも日本でも、ライブ後の特典会では長〜い列ができますからね〜。
KANA-KANA:ライブ中に目があったりするのは楽しいですね! あと髪型変えたりすると、特典会やSNSで褒めてくれるのが嬉しい。自己肯定感が上がります!(笑)
――今回一般的なテーマでかなかなさんに聞きたいと思ってたのが・・・。今アジアを含めて世界的にJ-POPよりK-POPの方が勢いがあって、アイドルもK-POPアイドルの方が認知度が高いと思うんですけど、実際自分もやってみた上でかなかなさんの思う、“日式”アイドルの魅力ってどんな部分でしょうか?
KANA-KANA:K-POPと日本のアイドルで一番違うのがダンスだと思うんですよ。K-POPはものすごい技術で全員キッチリと揃えるじゃないですか。日本の一般的なアイドルは、ちょっとズレてても許されるというか、各自で自分の解釈でやっていい部分があって、それが私はすごく好きなんですよね。多分自分が、大学の勉強もそうだったし、今の平日の仕事もそうだし、規律を求められる環境にいるから、その自由さがすごく素敵に思えるのかもしれない。だからといってバラバラなわけじゃなくて、各自自由に個性を出しつつ、1つのものとしてちゃんと成立してるんですよね〜。

――結構衝撃でした。日本のアイドルからは絶対出てこない視点だったので。K-POPと比べると技術的に劣っているからダメって言われることが圧倒的に多いですからね。
KANA-KANA:それぞれ歌声やキャラで個性が出てて、それがメンバーカラーとぴったりハマってたりすると“いいね〜!”って思います。あと自分はファンの人と話すのも大好きなので、特典会とかができる距離感もすごい好きですね〜。
――さて、アイドルとしての今後の目標というとどんな感じでしょうか?
KANA-KANA:そうですね。TIFに出るというのが1つの目標だったんですけど、それがおととし叶って、去年は憧れのスカイステージに立てて、本当に嬉しかった! だから今はけっこう模索中ではあります。メンバーとも真面目に話してますね。台湾では日式のアイドル自体がそこまで知られてないので、大きい会場でのライブとかっていうのが、まだまだ現実的ではないんですよね。
――でも今年のかなかなさんのSNSでのバズは、結構大きかったのではないでしょうか?
KANA-KANA:そうですね! あのバズで“台湾にもアイドルがいるんだ!”って知ってくれた方がいっぱいいたんですよ! だからPrimulavが引っ張って、台湾でアイドルの文化を広げていく! それがこれからの目標かもしれないです!!
