ドラマや映画へ出演し活躍している俳優・奏羽茜。『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)では、数多くの再現VTRに出演し「小悪魔美女役と言えばこの人」と言わしめるほどのインパクトを残している。そのほか、ドラマや映画、最近ではバラエティ番組への出演など、活躍の場を広げている。そんな彼女にNewsクランチ! がインタビューで話を聞いた。

『ウォーターボーイズ2』に元気をもらいました
――まずは幼少期のことを聞かせてください。どんなお子さんでしたか?
奏羽茜(以下、奏羽):小学校に入る前まではおとなしくて引っ込み思案でした。幼稚園はバスでの送迎だったんですけど、毎朝、お母さんと離れた後のバスの中で泣いていました。
小学校に入ってからは活発になって、ほぼ毎日外で遊んでいました。自然豊かなところで近くに用水路があったので、ザリガニを獲りにいったりと男勝りな遊びもしていました。当時、女の子の中では身長が高く、男の子に誘われてよくドッジボールをやっていましたが、男の子と互角に戦えるぐらい強かったですね(笑)。
――その後、中学生になると部活に入ったりしましたか?
奏羽:中学時代はバドミントン部、高校時代は軽音部に入っていました。高校の文化祭で、aikoさんのカブトムシをみんなの前で歌って。そしたらその後の体育祭で、後輩の女の子が“文化祭で歌っているところを見てからファンです!“って言ってくれて、とても嬉しかったのを覚えています。
――エンタメ業界に興味を持ったのはいつ頃だったんですか?
奏羽:小学校6年生のとき、『ウォーターボーイズ2』が放送されていたんです。その時、ヒロイン役で石原さとみさんが出演されていて、素敵だなと思ったのが最初のきっかけです。
6年生って、塾に通い出す子、中学受験する子など、少しずつ進む道が変わっていく時期じゃないですか? でも、私は特に何かしていたわけではないので、“このままで大丈夫なのかな?”と、漠然と不安になっていました。そんなとき、『ウォーターボーイズ2』を観て、作中の登場人物たちの、悩みながら頑張る姿がキラキラしていて、すごく元気をもらったんです。それで、“人に元気を与えられるって素晴らしいな”と思って、エンタメ業界に憧れました。

初めてもらった役名は「かすみちゃん」
――その後、大学卒業などを経て芸能界へ入られます。初めて役者として仕事をいただいた現場って覚えていらっしゃいますか?
奏羽:東京カレンダーさんが制作している『港区おじさん』というYouTubeドラマがあって、事務所の先輩がヒロインとして出演されていたご縁で私も出していただけたんです。かすみちゃんという役をいただけました。1回だけの出演かなと思っていたのですが、その後も出演させていただき、“港区おじさんファミリー”としてファンミーティングにも呼んでいただけるようになりました。
――初めてのお芝居の感想はどうでしたか?
奏羽:最初は楽しいという気持ちだけでしたね。まだ壁にぶつかるところにもいなかったので、お芝居ができる楽しさでいっぱいでした。
――では、壁にぶつかったのはいつだったんでしょうか?
奏羽:舞台『川辺市子のために』に出演したときですね。お芝居についてまだまだ多くを語れるわけではないんですけど、舞台・映画・ドラマ……それぞれ表現方法がまったく違うんです。その中で、舞台って会場にいるお客さん全員に届かないと意味がなくて。このときの稽古でガツンと言われたんです。“何回やっても心に入ってこない。伝わってこない”って。そこで、自分が小手先の感覚だけでやっていたことを痛感しました。そこから、色々レッスンに通ったりしながら、よりお芝居について考えるようになりました。