「在宅」が続くと「クズ」になります

どうやら日本の休眠状態は長期戦の様相を呈してきた。ここでは在宅ワーク歴25年の先達としてテレワークの話題を再び。

在宅勤務が続くと、どうなるか。これは「在宅」という単語のアナグラムが教えてくれる。

 在宅:zaitaku
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 飽きたず:akitazu
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 あたいクズ:ataikuz

在宅ワークにだんだん飽きてきて、そのうち自分がクズであると自覚するようになる。さぼり癖がつき、昼間から酒を飲みながら仕事をしたり、己を律するのが難しくなるからだ。もしくはストレスで精神が乱れ、子供を大声で怒鳴るなど、クズな行動をとるようになってしまうからだ。

家庭内暴力や、強盗事件の増加も、現実に世界各国で報告されている。

<ロンドン警視庁によりますと、3月9日から4月19日までの間にロンドンで、DVによって逮捕に至った事件は4093件に上り、平均すると1日におよそ100件になる。また、事件として処理されなかったものも含め、DV被害の通報は1万7275件で去年の同じ時期に比べ9%増加したとしています> [NHK 4月25日]

<【新型コロナ】外出自粛で目届かず…強盗事件急増。神奈川県警によると、今年の強盗事件(未遂を含む)の認知件数は3月末で、前年同期比2・6倍の52件。大半の41件で容疑者が摘発されたが、3カ月間で昨年1年間の認知件数(109件)のほぼ半数に達した> [神奈川新聞 4月27日]

人間はもろい。「在宅」が「あたいクズ」にならぬよう、細心の注意を払わなくてはならない。在宅ワーク歴25年、おひとり達人からのアドバイスを贈ろう。

前回、在宅ワークの服装について「仕事モードに切り換えるため、家でもスーツやメイクなど通常勤務と同じ服装をする、というやり方は長続きしない」と書いたところ、いくつか反響が届いた。

面白かったのはこれ。

「うちの会社も、最初はWEB会議にスーツ着用でしたが、しばらくして私服OKに変わりました。そしたら真っ先に私服で会議に出始めたのは若い社員。あいつらは何の抵抗もないみたいです。 ぼくのような中間の年齢の社員は、私服OKと言われても、上司がスーツだったら先に私服を着られない。上司の偉い人が私服に変わったのを見届けてから、中間層も私服になりました」

まったく、サラリーマンというのは気苦労が絶えない仕事なのだなあと、とても勉強になる。今は「テレワークで上司に失礼と思われない服装コーデを教えます」というネットビジネスまである。

女子社員の場合、高校時代の制服を引っ張り出してきてWEB会議でお披露目するというアドベンチャーなウケ狙いも流行しているらしいが、表向きには「かわいい、若い」と誉めてくれても、回線を切った瞬間に「場末のメイド喫茶の自虐コスプレ・ショータイムかよ」と、画面をティッシュで拭かれている恐れがあるので気をつけよう。