会社に頼らず、自分の手で稼ぐ。先の見通せないアフターコロナ時代において、ビジネスマンにこれから求められる能力だ。「たんたん」こと深井竜次さんは、自身の介護士経験をいかして介護職専門のブログを開設し、アフィリエイトを中心に月収100万円の収入源を得たという。著書『月収15万円だった現役介護士の僕が月収100万円になった幸せな働き方』も話題を呼ぶ、深井さんの「稼ぐ力」の秘密に迫った。

ブログは高校時代から書いていた

ーーブログは昔から書いていたのでしょうか?

ブログ自体は高校生の時から書いていました。最初は友人と遊んだこと、部活の出来事、趣味のカードゲームのことなど日記帳のような内容でしたね。

この雑記ブログを社会人になってからも続けて、生活の中での気づきや本の感想などを書いていくうち、毎月5万人に読まれるぐらいになっていました。当時もグーグルアドセンスやAmazonアソシエイトをつけていて、月に数万円ぐらいは収益が上がっていました。

そしてこのブログのドメインを引き継いで、2018年から本格的にアフィリイトブログをはじめました。以前に自分が使っていた、転職エージェントのアフィリエイトがあることを知って「紹介できれば収益になるのでは」と、ひらめいたのがキッカケです。

収益はすぐに伸びて、本格的にスタートして3か月後くらいには本業の介護士の収入を超えました。今はグーグルアドセンスやAmazonアソシエイトは使わず、ほぼアフィリエイト1本でやっています。

▲深井さんが運営するブログ「介護士働き方コム」

リアルな「悩み」にアンテナを張る

ーーそして現在では、ブログの月収が100万円にまでなったということですが、どんな点が強みとなって、その高収益につながっていると分析しますか?

自分自身収益が順調に上がった理由を分析してみると、競合のいないジャンルを選べたのが大きいと思っています。「介護士の働き方・転職」というジャンルで企業が運営するサイトはありましたが、現役の介護士が書いているものはなかったんです。

自分自身が介護士の仕事で悩みがあるときは、よくネットを検索していたのですが、企業じゃなくて現役で働いている人の情報が欲しいと感じていました。だったら自分で発信してしまえ、ということでブログをスタートしました。

記事のネタも、介護士のリアルな悩みから探します。ツイッターの検索窓に「介護士」という単語をポンと打ち込んで、気になるつぶやきを探したり、実際に現場に行って、介護士に話を聞きにいくこともしました。

そうして得た悩みに対して、転職をゴールにして記事を書いていきます。たとえば「職場の人間関係が悪い」という悩みがあれば「転職をすれば、今のつらい環境から抜け出せますよね」と提案をするのです。

ーーブログへの集客は何を意識していますか?

SEOはあまり考えていません。SEOはどうしてもグーグルアップデートの影響を受けやすいので。そこを意識するのではなく「この人の情報だったら信じられる」というポジションを取ることが大事かなと思っています。

そういった人が運営するサイトは、リピーターもつきやすいですし、一周回って検索の評価も上がる傾向があります。現在は記事を書くのは当然ですが、SNSに力を入れたり、こういったメディアに出ることを意識しています。今回本を出したのもその一環にありますね。

▲今年2月に上梓した初の著書『月収15万円だった現役介護士の僕が月収100万円になった幸せな働き方』(KADOKAWA刊)