アニチューバーで新規ユーザーをゲット

――続いては、2015年10月にオープンしたGlobalストアを担当されているトーマスさんに、お話しを聞かせてもらいます! まずはGlobalストアの特徴・アピールポイントをお聞かせください。

BOOK☆WALKER トーマス(以下 B☆Wトーマス) BOOK☆WALKERは、KADOKAWAの電子書籍ストアとして2010年に設立されました。国内において人気を集めているストアの1つになっています。Globalストアはその大きい背中を追いかけ、海外でも同じ存在になることを目標としています。現状「Kodansha Comics」「Yen Press」「Seven Seas Entertainment」「J-Novel Club」などの出版社から、15,000点以上の英語版ライトノベルやマンガを配信しています。

▲BOOK☆WALKER トーマスさん(Zoomインタビュー)

 ――15,000点以上! すごいですね。ちなみに「Seven Seas Entertainment」さんと言えば、弊社の『エルフさんは痩せられない。』の英語版を出版してもらっています。

B☆Wトーマス もちろん、知ってますよ! この4つの会社はGlobalストアでも大きい出版社です。主にラノベ中心の出版社かなと思います。

 ――この15,000点以上の作品のなかでラノベとマンガで、どちらが多いのでしょうか?

B☆Wトーマス マンガのほうが多いです。ほとんどの出版社が、マンガの配信から始めて、2~3年前から徐々にラノベも配信し始めました。

――他の電子書店と、ココが違うなどのポイントはありますか?

B☆Wトーマス そうですね。結論をいうと、やはり出版社とお客さんとの距離だと思います。海外の出版社はもちろん、国内の出版社とも友好な関係を築き、信頼を集めています。そのお陰で、最近「ぜひ、こんな企画をGlobalストアでやってください」という呼びかけが増えてきました。例えば、3月に実施した「I Couldn’t Go Outside, So I Just Stayed In and Read Light Novels All Day!」キャンペーンですが、J-Novel社がコロナ対策として、多くの人気作品をGlobalストアだけに期間限定で無料提供してくれました。

作品別やテーマ別のキャンペーンを実施して、またその内容をSNSやメルマガ、さらにアニチューバー(日本のアニメ好きなYouTuber)を通してコミュニケーションをとることで、ユーザーとの距離が縮まったように感じられます。今年はコロナの影響で残念ながら中止になりましたが、毎年アメリカのL.A.で開催されている「Anime Expo」に出展したりと、お客さんと会える場を作り、色々なアドバイスやフィードバックをもらったりしています。

――アニチューバーさんとのコラボ、とても面白い企画ですね。

B☆Wトーマス 3年前からGlobalストアでは、アニチューバーというYouTuberを通して、キャンペーンだったり作品の紹介動画を配信して、新規ユーザーをゲットしてきました。ちょうど去年も、GeeXPlus(ギークスプラス)というBOOK☆WALKERの子会社になるYouTuber事務所を設立しました。ここに所属するYouTuberたちを通して、ユーザーと作品とのコミュニケーションをさらに広げていければと思います。