東京とL.A.を行ったりきたりしながら、ディレクション、プロデュースの仕事をしています。風野又二朗です。

L.A.の夏は、湿度がないのでカラッとしているのですが(とはいえ太陽の日差しの強さはすごい)、日本の8月は暑い。暑すぎますよね。とても嫌な暑さというか。梅雨明けと同時にやってきた、この酷暑に体がやられております。

風野の東京の家なんですけど、クーラーの効きが悪い。これ、なんでなんですか?暑すぎちゃって、室外機がやられてしまったんでしょうかね。家が冷えなくてですね、だんだん暑くて、意識が朦朧としてきました、、、、、、、、。

▲風をあつめて、巻き起こす

え!?あれ、海?こ、ここは夢か、、、幻想かな、、、、。

(幻想じゃないよ)

え!だれ?しゃ、喋った!

(ワタシは、、君だよ。カゼノマタジロウだよ)

え、僕?カゼノマタジロウ?

(そう、ワタシは普段、君の中にいて君をミテイル。君がピンチの時にだけ現れるんだよ)

僕のピンチ?僕は今ピンチなの?

(君はピンチだよ。この連載は、本来は東京とL.Aを往復しながら、2つの文化について考察したり、研究して、面白可笑しく発表する連載だったはずだった。しかし、期せずしてこんな時代になってしまい、君は物理的に動けなくなり、書ける事がみるみる少なくなってシマッタ。)

まあ確かに、、、そうですね。本当なら、東京のラブホテルや銭湯などに取材に行ったり、定期的に渡米してL.A.のスタジオや演劇、LIVEや映画館などに足を運ぶ予定でした。

(そのどれもが実行するのが難しくなった今、このまま君は、過去のカメラロールから、面白くなりそうなロサンゼルスの写真をpick upし文章を展開していくのかい?カメラロールから、使ってない写真がなくなるまで、書き続けるノカイ?)

ええ、はい。だって、僕は最初にこの連載のコンセプトを、L.A.⇄東京と決めましたから

(バカヤロウ!)

ひいいいいいい!

(いいか、風野又二朗!初志を貫徹する事はとても大切だ。間違ってはない。ただ、世界がこのようになってしまった中、本当に今書くべき事は、かつてのアメリカの事か?かつてそうだった日本のことか?本当に今書いている事、表現している事が、風野又二朗が今やるべき事ナノカ?)

た、確かに、、。風野が今できること、やるべきこと、、、、。あ!それはもしかたら、こういう事かも!、、、あれ?カゼノマタジロウさん?

(、、、ようやく。気がついてくれたみたいだな。そう、それ、、だ、よ。ごめん、ワタシは、君のピンチが終わってしまったら、消えてしまうんだ。君、はもう決断したんだ。それで良い。だから、ワタシの体が、、う、、どんどん消えてしまう)

うん。いいよ。別にマタジロウさんとは、そんなに思い出ないし!

(えええええええええ!)

そう言い残すとカゼノマタジロウさんは、アベンジャーズの指がパチンと鳴らされた後のように消えた。僕は、特に悲しくはなかったけど、マタジロウさんがいた場所に向かって叫んだ!

ありがとぅーす!

改めまして、こんにちは。東京とL.Aを行ったりきたりしながら、ディレクション、プロデュースの仕事をしています。風野又二朗です。

突然のカゼノマタジロウさんの登場にはびっくりしました!

6月に、緊急事態宣言が明けて、少しづつ生活を取り戻してきた日本ですが、まだやはり前と同じようには生活できていないし、人と会えるようになっても、本当に心の底から何も心配せずに会えてはいなかったり。

また、7月に入り感染者数も増えてきて、どうしたものかと、何をどうすれば正しい警戒になるのか、手探りの状態が続いていますが、風野がいるエンターテイメント業界は独自のガイドラインを作り、少しずつですがリスタートしています。

映画館が、演劇の劇場が、ドラマや映画の撮影が。まだ、音楽のLIVE、フェスなどはしっかりと再開できてはいないですが、オンライン配信などで新たな試みを始めています。

ここには、この最前線には、自分ももちろん、友達が仲間が、先輩や後輩が、こんな時だからこそエンターテイメントを止めないように、日々必死に仕事をしています。

もちろん、大変なのはエンタメ業界だけではありません。ただ、この2020年東京で、エンターテイメントに関わる役者が、監督が、プロデューサーが、アーティストが、何を考えてどう行動しているのかを、お伝えしたくなってしまいました。

映画を、ドラマを、演劇を、音楽を、芸術を、止めない為に。

すいません、なんかちょっと後半少しかっこよく書きましたが、つまり、東京にいる風野のマイメン(友)達に登場してもらいながら、少しだけテイストの変わった楽しい連載をお届けしたな!と思っています。

もちろん、ロサンゼルスからの風も吹かせながら。

今回、ご紹介したい映画は、ジョーダン・ピール監督の【Us】です。一見ホラーサスペンスのようですが、とてつもなくたくさんの伏線が張り巡らされていて、すぐにもう一度見ました。なぜ今回の記事にこの映画なのかは見ていただけたら分かるとは思うのですが、そんな事より面白いから、絶対見て!すごいから!もう明日、風野は3回目の視聴をします。

ぜひ、次の連載も楽しみに待っていてください。それでは、又、風の吹く日に。

『風をあつめて、巻き起こす』は次回9/4(金)更新予定です、お楽しみに。