クイズを楽しめるのは人生の余裕である

――今回の本は、いろいろな楽しみ方ができると思いますが、こんな人に読んでほしいというのはありますか。

カズ めちゃくちゃクイズに強い人に、まず読んでほしいですね。今いっぱいクイズ番組がありますけど、普段そういうの見ていて、ガンガン答えられる人に解いてほしいなあ。僕が知らなかった知識を、どれだけ知っているのか気になります。

あとはおじさんたち。おじさんって、飲み会でこういう雑学話するの好きじゃないですか。酔っ払いながら「男爵芋あるけど伯爵芋ってあると思う?」とか、僕が作ったクイズネタを話してもらえたら幸せですね。

――キャバクラとかでも、そういうおじさん客いそうですよね(笑)。確かに、少し上の年代の方が雑学好きなイメージはあります。なんででしょうかね。

カズ 僕が思うのは、クイズって“人生の余裕”なんじゃないかと。別にクイズに強いからって何も得しないわけで。他にやるべきことが山ほどあるなかで、クイズを解くという無駄ができる余裕がある。日本人は平和ボケしてるなんて言われますけど、おじさんたちは余裕をちゃんと持てているんじゃないですかね。

▲「クイズは人生の余裕」と語るカズレーザーさん

あと、昔ある競馬評論家の方が、こんなことを言っていたんです。「トータルで負けているのに、なんで競馬をやり続けるのか?」という質問に対して「競馬みたいな無駄なものがある、平和な世の中を素晴らしいと思うから」と。すごくかっこいいなと思いましたね。

――シンプルだけど深いですね。そもそもカズレーザーさんは、いつ頃からクイズにのめり込んでいたんですか?

カズ 本格的には4~5年ぐらい前から。クイズ番組に出させてもらうようになってからですね。そこで「俺、クイズ向いてるかも」と徐々に気づいて。それまでクイズ番組は見ていたんですが、自分でやりたいと思ったことはなかったです。

――クイズを「作る」と「解く」。どちらがアドレナリンが出るものなんでしょうか。

カズ 解くのはやっぱり楽しい。最近は、やることもそんなになくなっちゃったんですけど、早押し問題はとくに。正解できてもできなくても、クイズ番組は楽しいです。毎回行くのが楽しみなんですよ。そして、クイズを「解く」のは仕事的なことでもあるんですけど「作る」のは日常的な趣味ですよね。

――常日頃からクイズを作る習慣がある。

カズ さっきのおじさんじゃないですけど、もともとそういう雑学話が好きで。周りにも好きな芸人が多くて、よく話をしてたんです。その過程で自分で調べてクイズを作ったりとか。あとは身内の芸能人で集まって、クイズ勉強会というものを開いているんですが、その勉強会用にクイズを作ったりもしていました。

――芸能人参加のクイズ勉強会! とても気になります。

≫≫≫後編に続く

プロフィール
カズレーザー
1984年生まれ。埼玉県出身。同志社大学商学部卒。2012年、お笑いコンビ「メイプル超合金」を結成し、15年にはM‐1グランプリ2015決勝進出。ボケを担当。16年、初めてクイズ番組に出演した際に優勝。クイズ番組にレギュラー出演するかたわら、オンラインサロン「カズレーザーとクイズ天国・難問地獄(仮)」の主宰も務める。『カズレーザーが解けなかったクイズ200問』が初の著書となる。