キーワードは「摩訶不思議アドベンチャー」!?
――なるほど、まさに「moreからlessへ」の流れ、そのものですね……。では、2021年を分かりやすくキーワードで表すと、どんな感じになりますか? ちなみに、ブログでは“摩訶不思議アドベンチャー”という言葉をお見かけしました(笑)。
yuji あの摩訶不思議アドベンチャーという言葉は、イメージにすごく近いんです。つまり、結局は、世の中的な「スタンダード」や「当たり前」にはそぐわなくていいよ、ということ。極端に言えば「好きに生きていいよ(ただし責任は伴いますが)」っていうことなんです。みなさんが小さい頃から塗り固められてきたであろう「◯◯すべき」を全部取り払ったら、どうなると思いますか? 人間界が動物園化するかもしれません(笑)。
でも、ある意味においてはそれでいいんです。もしかすると、アルパカが動物園一番の人気が出たり、今までの人気No.1だったライオンの人気が下がる、なんてことが起きるかもしれない。なぜなら、ライオンは昼寝しているから(笑)。
閑話休題。もう少し分かりやすくご説明しますと、例えば、これまでの時代ですと、いい報酬を受けて、いいところに住むというステータス面だけを考えたら、よっぽどの例外を除いて、東京や都市部に来るしかなかったと思うんです。でも、これからの時代は、なんなら「離島にいるけど年収1億円!」なんてことが、普通にあってもおかしくない。それって、今までの常識からすると摩訶不思議ですよね?
――なるほど。確かに、摩訶不思議です。
yuji だから月休28日で、2日だけ働いて今まで通りの月給をたたき出すみたいなことが、全然アリになってくる時代なんです。だって、たとえば5000人くらいフォロワーがいる方が、仮に何らかのコンテンツを配信して、ひと月100円をサブスクしてくれたら、それだけで50万円。
あるいは、イベントを開催して、YouTubeライブでみなさんがスパチャ〔スーパーチャット:YouTubeの投げ銭システム。最高5万円まで送ることが可能〕してくれて、仮に1時間とか2時間で何千円レベルのスパチャが何本か来たら「時給いくら!?」状態ですよね。極端な話、昼間はずっと寝ていて、夜だけYouTubeライブをやったら、普通に1日1時間しゃべるだけで「正味の労働時間、月換算で何時間ですか?」みたいな感じです。
――それも、新しい時代の働き方のひとつなんですね!
yuji そういう、マインドフレキシビリティがめちゃめちゃ重要になってくると思います。いずれにせよ、囲いを持たない、作らないってことなんです。アルパカの檻から出て、アルパカのネームタグ付けて街を闊歩すればいいんです(笑)。もちろん、檻がないということは、飼育員がいないから餌は与えられません。でも、その代わりに、野生で転がっている美味しい餌をいっぱいハントできるよ、ということです。