サロンで行ったチャリティー活動が高く評価された
――チャリティー活動も受賞の理由として挙げられていました。具体的にはどんな活動があったのでしょうか?
てつ 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、オンラインサロンの活動もかなり制限されましたが「何かできることはないだろうか」と、サロンの中で意見を募ったんです。飲食店の応援などいくつか具体的な案もあったのですが、特定の1カ所を優遇してしまうような形は良くないですし、なかなかお店に足を運ぶのも難しい。そこで「まずは医療だろう」という話になりました。
そんな時、僕の大好きなX-JAPANのYOSHIKIさんが、国立国際医療研究センターへ1000万円を寄付したと話題になっていたので、これに乗っかれば間違いないな、と。4月にメンバーと一緒に、国立国際医療研究センターへ100万円を寄付しました。
――その後、業界関係者の中から寄付をする方が続出したのだとか?
てつ そうなんです。YOSHIKIさんが「もし可能なら、寄付は公表したほうがいい」とおっしゃっていて、僕もそれに影響を受けたんですね。僕たちのオンラインサロンの活動も公表したところ、SNSなどを通じて輪が広がって、結果的には僕たちの寄付額の倍以上を、業界の皆さんが寄付する結果となりました。
こういうふうに善意が伝播していくのはいいですよね。あと、僕たちのサロンのロゴは、サロンのメンバーに限り使用料フリーなのですが、それで収益が出たらなんらかの寄付をしてほしいということでやっています。金額の多い少ないではなく、寄付をする習慣をつけましょう、というのが真意。海外の人は寄付行為に熱心ですが、僕もやってみて初めてわかった部分が大きいですね。
――一方で、2020年はコロナ禍の影響でオンラインサロンの活動も思うようにできず、もどかしさもあったのでは?
てつ それは本当にそのとおりです。やりたかったことの3分の1はふっ飛んでしまった感じ。開設当初は、月1で会議室を借りて、メンバーに集まってもらうつもりでした。やっぱり会って話せば、お互いの感じがわかりますしね。苦肉の策で、一度だけ200人が入る“ハコ”に50人だけ集まってもらってミーティングを開催したのですが、その人数だと寂しいですよね。
あとは感染が拡大する前の話ですが、僕は地方ロケが多いので、収録前日にその地域の人にオフラインで集まってもらったりもしました。事前に名札も作ったりして、コミュニケーションも深まったし、ぜひ続けてやりたかったのですが、もう今では完全に社会の流れに逆行してしまうのでできませんね。
――やはりサロンの会員にとって、てつさんに会えないというのは寂しいでしょうね……。
てつ サロンのメンバーの中には、動画撮影のときのような「スイッチが入っている状態」ではない僕と直接触れ合う機会を求めている人も、たくさんいると思うんです。たとえば、講演会やミーティングに参加するのが目的の人とか。そういう方にとっては、魅力が感じられなくなっているだろうなあと思います。
でもそれは仕方ないことなので、今やれること……たとえばオススメの漫画や小説を紹介したり、出張先のホテルで撮る動画の充実などに注力しています。手前味噌ですけど、僕の考え方やノウハウを、わりと面白おかしく伝えられているんじゃないかと思っています。入会動機はいろいろ。僕たちに会いたいというニーズにはなかなか応えられませんが、それ以外のことで満足してもらえるようにやっています。