辛いけど続けて食べたくなる辛さ

▲ケバブは大きなナイフで削ぎ落としてくれたばかり

プッハー! あー、ビールがうまい。目の前でくるくる回るケバブを見ながら、酒を飲むってのもオツなもんです。お客さんが来るとフーさんはナイフで削って、サンドにしたり、丼に乗せたりと大忙し。ケバブって、こんがりとした外側がおいしいんですよね。

▲ソースは3種類あります

ソースは3種類から選べるんですが、私はいつも「辛い」を選びます。これが結構、というか本気で辛いんで、最初はビックリしました。だけど、これをたっぷりかけたケバブがビールに合うんです。ビリッとした刺激の下から、そっと顔を出す鶏肉の旨味。辛い。でもうまい。

「辛いよー」と店主に言うとニコッと笑います。そして「大丈夫? 違うソースに変える?」と聞いてくれる優しさよ。

▲3人ほど座れるスペースがありますが、ほとんどのお客さんはテイクアウト利用です

私は辛いものが大好きです。だって酒が進むから。私にとって「辛い」=「つらい」ではない。私のなかでは「辛いよ」=「carry on」だと思っているんですね。辛いけど、続けたくなる。舌も心もマゾヒストになれば、ビールだってどんどん進む。最高じゃないですか。このケバブつまみさえあれば、いくらでも酒が飲めるんです。

▲アルーコアチャルはジャガイモのスパイシー炒め。これもビールによく合います

「そういえば、フーさんはなんでケバブ屋さんを始めたの?」と聞いたら「ケバブが好きだから!」と気持ちのいい答えが返ってきました。日本にいるネパール人の多くがそうであるように、フーさんも最初はカレー屋さんで働いていたそうですが、トルコ人にケバブを習い、5年前に念願だった自分の店をオープンしたとか。

ケバブを作るときのフーさんは生き生きして見えます。みんな自分の人生なんだから、みんな好きなことをやればいいんですよね。

▲少し北インド風で、インネパ系のおいしいカレーでした。アチャールも手作り!

今は奥さんと店を切り盛りしていて、2人のお子さんはネパールの祖父母の家に預けているとか。ときどき日本にも遊びに来るというお子さんの写真を見せてもらったのですが、久々に両親と再会した喜びと、異国の地で働いて家族を支える両親に対する誇りみたいなものが感じられたんですよね。酒を飲みながら写真を見た私はしみじみとして、目頭が熱くなってしまいました。どんな店にも物語があるんです。

▲仲睦まじい2人

キビキビと働く2人の姿を眺めながら、ビールからハイボールに切り替えて、締めのカレーに大満足。何を食べてもうまい。

焼きとんもおいしいけど、たまにはエスニックなつまみで飲みたくなる夜もありますよね。くるくる回るケバブを眺めていたら、どうやら酔ってしまったみたいだ。そろそろお暇しましょう。

「ありがとございます〜、サンキューソーマッチ!」なぜ英語なのかはよくわからないけど、今日も楽しい時間をありがとう。また来ますね。

『立ち飲み・マイ・ラブ♡ - 痛みに負けるな!-』は、次回4/9(金)更新予定です。お楽しみに!!

<店舗情報>
■アジアンスターケバブ
住所:東京都目黒区原町1-8-10
電話:03-6452-2353
営業時間:11:00~23:00 
※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。来店前にご確認ください。