プレイバック昭和!
まだまだ世界のお先は真っ暗、いやすこし光は見えたのかな。世の興味はオリンピックの先行きでしょうか。
オリンピックは夢の舞台だし、オリンピアンも人間的に素晴らしいと思う。だけど、資本の力でバタバタと目の前の問題をなぎ倒していく感じは、どうにも好きになれません。
あれ、真面目な話をしてしまった。さて、今回は令和とは思えないロケーションの店からお送りします。
目指す店は、東急田園都市線の改札を降りるとすぐ目の前、溝の口西口商店街にあります。入り口から圧倒されます。というのも、戦後かと見間違うほどの年季の入った建物の存在感。「映画のセットかよ」と言いたくなるほど完璧な雰囲気だけど、なかには飲食店や小売店があり、人が行き交います。
『いろは』は、駅から一番奥にある人気店。やきとりのちょうちんが目印ですが、豚も置いてある模様。こちらは創業50年以上。この一帯は戦後の混乱期から続く飲食店街でね。昔はたくさんのお店があったそうですが、今ではかなり減ってしまって、それでも残っているお店は連日多くのお客さんで賑わっています。
店の中には座席があり、常連さんらしき人たちがスイスイと吸い込まれていきます。みんな心なしかウキウキしているように見えるのはなぜでしょう。そりゃ嬉しいか。私だってきっとニヤニヤしているはず。平日に昼間から飲める仕事に就いてよかったと思う瞬間です。
店の隣にも比較的広めの立ち飲みスペースがあるのですが、私は焼き台前が気に入りました。焼き鳥を焼く大将の前に立つ私の背後は、駅から抜ける通路で多くの人が行き交います。ああ、吹き抜けで気持ちがいいな。
コロナ対策で換気をする店も多いけど、ここはその心配もない。お日様が高いうちから、こんなところで飲んでいる私に対する子連れのお母さんの視線だって気になりません。おい坊や、こんな大人になると毎日が楽しいよ。さて飲みましょう。