ウーバーイーツの配達員を初めてから3年3ヶ月。「ウーバーイーツの配達員は世間から嫌われている」ということを、ひしひしと感じています。そこで今回は、私なりに配達員が嫌われる理由を考察。また、なぜ配達員がそのような嫌われる行動をとっているのかを説明しようと思います。

デカいバッグで受け取りスペースを占拠

ニュースでよく、自転車配達員が高速道路を走っているとか、信号無視をしている、なんてことが話題になっています。「ウーバーイーツ配達員が暴走」なんてテロップが出て報じられている映像は、たしかに見ていて危ない運転で、自分が自動車のドライバーや歩行者だったら腹が立つものです。この類の報道を見て、配達員にイラッとくる人も多いでしょう。

▲マナーを守らないドライバーは一定数いる イメージ:PIXTA

配達員が危険運転をしてまで配達を急ぐのには、もちろん理由があります。単純に運ぶ回数が多ければ収入も増えますし、一定時間内に多くの配達をこなせばもらえるボーナスや、ランチやディナーの時間帯になると突然出現するボーナスがあり、それをもらえるかどうかで収入が大きく変わるからなのです。

効率よく稼ぐため、と皆が口をそろえますが、要は時間に追われているだけとも言えます。配達員を急がせるシステムには問題がない、とは言い切れないのではないでしょうか。

一方、お店で待っているときの態度にムカッときて、配達員を嫌う人もいらっしゃると思います。マクドナルドのカウンターで注文を済ませ、受け取りスペースで順番を待っていたら、大きなリュックを持った配達員がズカズカと入ってきて、受け取りスペースの一番前、カウンターのところに割って入ってくる。そんな光景を見て「なんなんだコイツ!」と感じた人もいるでしょう。

▲思いやりが大事です イメージ:PIXTA

配達員サイドから言い訳をさせていただきますと、お店の人に「コイツ邪魔!」と思わせるほどプレッシャーをかけないと、注文が後回しにされてしまう可能性があるので、わざとやっている配達員がいるのです。

ランチタイムは、目の前にいるお客さんの注文を作るだけで手一杯。そんなところに、割り込むような形でウーバーイーツの注文が入ってきます。お店で注文している人にとってみれば、自分の注文よりも先に誰のものかわからないものを作り始めたら、イライラするに違いありません。

厨房が見えるタイプのレストランなら、そのイライラは特に大きくなるでしょう。そんな理由で、ウーバーイーツの注文は後回しにされることも多いのです。

だから配達員は「ウーバーイーツの配達員が来てますよ。後回しにすると、大きなリュックを持っていつまでもここにいますよ。ちゃんと注文が入った順番通りに作ってくださいね」という思いを込めて、あんなことをしている可能性があります。

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