困ったことがあれば気軽に相談に来てほしい

▲スタッフさんと動物たちがまるで家族のような関係を築いています

――ラルくんとアキさまが、初めてこちらで出会ったときの様子を動画で拝見したんですけど、アキさまが広場に出ていて、ラルくんとアキさまが元気いっぱいに、はしゃいでいました。これは個人的な先入観かもしれませんが、都心だと店舗も狭いし、ガラスの外からワンちゃんやネコちゃんが出ているのは見たことなかったので、あの映像自体が新鮮でした。

〇ラルくんとアキさまの出会い

小野 じつは開店当初、ここまでの広さではなかったんです。動物たちに遊んでほしいので、端っこから徐々に徐々に広げていって、最終的にこの広さになりました。でも、それまでも(ケースの中に)入れっぱなしにしてることは、ほとんどなかったかなぁ。アキも(広場に)出し始めてから個性が見えてきて、ラルと出会った最初から今の関係に近い感じやった気がする(笑)。

――ちなみに、多頭飼いって楽しいイメージもありますが、大変とも聞きます。実際はいかがですか?

小野 犬って、本来は習性でいうと群れで生きてる動物なので、飼い主様がしっかりしていれば、そんなに手がかからないと思います。犬は「飼い主様が一番上」というルールのなかで、群れができるからです。でも、やっぱりお金がかかる。あと、時間もかかるっていう(ことは理解しておいてほしいです)。

――例えば、多頭飼いで悩まれている人がペットパートナーズ宝塚店に来たら、いろいろアドバイスや具体的なレクチャーをしてあげたり、という体制を取られているのですか?

小野 そうですね。だからこそ、ある意味、これまでの販売の仕方も「誰でも彼でもハイどうぞハイどうぞ」というわけではなかったんです。例えば、極論ですけど「うちはあんまり散歩に行けないんです」というご家庭に、ジャックラッセルっていう運動が必要な犬種を勧めたりするのは、僕は違うと思うので、そのご家庭に合った犬種なり、性格なりっていうのは、ちゃんと見極めてきたつもりです。

だからこそ、今後はしつけについてだったり、生活のなかで困ったことがあれば、ガンガン相談してほしいですね。

――「生体販売」の終了後は、譲渡会がメインになると思うのですが、そのシステムについてお聞かせください。

小野 現状でいうと、当店はあくまでも「場所を貸すだけ」というスタンスでいます。具体的には、愛護団体さんなどとお話をして、日にちを調整して、そのときに犬なり猫なりを連れてきてもらって、当店で譲渡会を開いてもらいます。

――動物を飼いたい人にも、そのタイミングで見に来てもらうんですね。

小野 はい。ただ、譲渡会でそのまま渡すっていうのはまずないので、大切なのは飼い主様になろうって思う熱意だと思います。その後は、(希望者は)愛護団体さんのほうに直接行って、やり取りしてもらってという形になるからです。愛護団体さんは自分のところの子、つまり自分が一生懸命に世話をした子を、まずは見てもらうっていうスタンスですから、別に渡すのが絶対っていうわけではありません。

そこは当店もそうでしたが、人を見極めると言ったら大げさかもしれないけど、やっぱり熱意のある人に、その環境に合った子をお譲りしたいっていう感じです。

▲店内には「里親募集」や「ペットを探しています」のお知らせがたくさん