日本酒を片手にウォーキング
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そして私はひらめいたのです。歩きながらでも、酒を飲める方法に。これを思いついたときは、思わす手が震えました。アル中ではないと思うのですが、飲みたくて飲みたくて手が震えました。
さて、どうするのか。それはマスクの間から、ストローをさすんです。
どうです、この様子。まさかお酒を飲んでるなんて思わないでしょう。それも鬼が酔い潰れるほど強いという酒を。
ちなみに、この撮影は人の少ないところでやっておりますので、念のため。
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右手に鬼ころしを持ったら、左でつまみを。私が選んだのはイカソーメンでして、それには理由があるんですね。ほら、見てください。この形状を。これまたマスクの隙間からスッと入りそうじゃないですか。
ウイルスはバリアするけど、いかソーメンはスルーってどういうことなんでしょう。「イカだけにいかがなものか」って思った貴方は、どうやら随分酔っていらっしゃるようで。
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夕暮れが近づくお台場です。私は歩きながらストローを口に入れて、のんびりとお散歩をします。人がいないところを選んで、ぼうっと海を眺めたり。
時折、イカソーメンを口に放り込んだら、再びストローをさして、チューチューと吸うんですね。自分がもし鬼だったら「おかわり」って叫ぶだろうな。飲みやすいんです、このお酒は。
そして昼間っから普通の顔をして酒を飲んでいる、この背徳感がたまらない。鬼ころしを隠れて飲むから「鬼かくし」と名付けることにします。いいネーミングじゃないですか。
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鬼かくしをしながら、私は歩きます。
甘酒が体にいい、という話を聞いたことがあるんですが、このお酒も飲みやすいし、米からできたお酒に栄養がないわけがない。なんだか体にいい気さえしてきました。二個買ったので、もう一本を取り出して、再びチューチュー。うまい!
今日はこのまま歩いて帰ろうかな、と思ったら、酔いがガクッと膝にきました。鬼ころし、恐るべし。鬼かくしは家に帰る直前がおすすめです。駅前のコンビニに寄って、チューチューしながら、鼻歌なんて歌ったりしてね。もちろんマスクはつけたまま。
いい気分になったら、貴方の中の鬼が目覚めた瞬間。飲み過ぎには注意してくださいね。地獄を見るから。それではまた。