人生で起こる出来事はすべて「必然」だと思っています

▲これからも“隣にいる人”に歌っていきます

――30周年という一つの区切りを迎えて、これから新たに挑戦してみたいことはありますか?

みずき 今までと変わらない想いなんですが「隣にいる人に歌いたい」と考えています。具体的には、大きいステージよりも、ライヴハウスのような、お客様と近い距離のところで歌を届けることができるアーティストになっていきたいと思います。聴いてくださる方に、そっと寄り添うような感じですね。

――それはコロナ禍を経験して思ったことでもあるのでしょうか。

みずき そうですね。コロナ禍があったことで、ますます、共に人と支え合って生きていきたいなという気持ちが強くなりました。人は一人では何もできないですからね。そう思うと、自然と周りの人たちに感謝の思いが改めてあふれてきます。人間、生きていたら大変なこともあると思うんですが、大変なことがあったときにしか気づけないことというのもありますよね。一つ一つを経験して感じたことを、これからの生きる力にしていきたいなって思います。

考えてみれば、このタイミングで30周年を迎えることができたのも、意味のあることだと思うんです。物事って、偶然の積み重ねでできている部分もあるのかもしれないけど、私はすべて必然だと思っていて。いつも何かあるたびに「これも必然なんだ」って、そんな風に考えるんですよね。たとえ、それがいいことばかりではなくても。

――その気持ちの強さ、とても素敵だなと思います。私生活では、最近パーソナルトレーニングを始められたそうですね。

みずき そうなんですよ(照笑)。筋力をつけようかなと思って。以前から、主人に「鍛えたら?」って言われてたんですけど、今回初めてやる気になって、体と向き合っています。一つを見直していくと、ほかのこともどんどん見直すようになりますよね。特に食事に関しては、より一層気をつけるようになりました。まだやり始めたばかりの段階で、ブログに「パーソナルを始めた」って書いちゃったので「ここがこんな風に変わった」とか、まだ言えなくて恥ずかしいんですけど(笑)。

――ブログで書くと、それがいいプレッシャーになって続けられそうですよね。

みずき 私はそういうタイプの人間みたいです(笑)。主人は黙々と自分で努力することができる人なんですけど、私の場合は、指示されてノルマをこなしていくのが合ってるみたいで。それぞれに合ったやり方があるんですね。

いろいろ見直していくなかで、頭の中では簡単にできると思ってたことが、いざ体を動かしてみたら、全然できなかったことに気づかされたり。トレーニングは少しずつ負荷や回数が上がっていくので、一つクリアしたら次、次というように、徐々にできるようになっていくんですよね。積み重ねていくうちに力がついていく。まさに「筋肉は一日にしてならず」(笑)。パーソナル一つとっても、積み重ねの大切さを感じますね。

――人生の真理ですね(笑)。

みずき あと、新しいこととしては最近、自宅に犬を迎えたんです。

――ルナちゃんですね。

みずき ええ、娘がずっと「犬と暮らしたい」て言ってたんです。私と夫にそのつもりはなかったんですが、たまたま出会いという縁があって。ようやく迎えた小さな命なんですが、そこから気づかされることも多いですね。一緒に暮らしてみて実感しました。「犬って、本当に家族なんだ」って。

――ルナちゃんという名前、Luna(ラテン語で“月”)と『満月の花』の“月”で、奇しくも30周年に迎えたものが「月つながり」になってますね。

みずき:あ、本当ですね……!(と驚く) ルナという名前は、娘が犬を見たその日に直感でつけたので、別に『満月の花』にちなんだわけではないんですけど。もしかして、それもまた「必然」なのかもしれないですね(笑)

▲これからもよろしくお願いします

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