久しぶりに味わうジョッキ酒
自粛が明けました。街にあるお店が息を吹き返したのがうれしい。やっぱり自粛期間中も禁酒を愚直に守っていた店に拍手を送りたいですね。長かった冬が終わったと言える日が来るのかしら。
まだまだ予断を許しませんが、居酒屋の夜明けを心から望んで、本日は街場のお店にお邪魔したいと思います。飲むぞー!
本日お邪魔したのは、東京の立ち飲み好きなら、もはや知らない人はいない名店となった晩杯屋。もともと武蔵小山の暗黒地帯と呼ばれた飲み屋街にあって、朝から賑わいを見せていた人気店がルーツです。
気がいい店員が多くて、安くてうまいつまみを求めるおじさんたちで賑わっていたのですが、気がついたら、どんどん店舗を増やして、ついには大資本の傘下にくだってしまい、寂しさを感じたものであります。
武蔵小山や大井町の初期の頃からあった店舗は、仏頂面だけど仕事が早い店員や、笑顔を絶やさない勧め上手な店員がいました。まさに街場のお店そのものでしたが、チェーン店になったことで、どんどん個性が失われていったような気がしてね、私は足が遠のいていたんです。よくあるお店の一つになってしまった気がしたから。
しかし、それは私の勘違いだったんです。このお店の売りは安くてうまい刺し身だったんですが、コロナ禍でも店頭で鮮魚や総菜を売ったりして頑張っていました。
おかげで禁酒法が施行された期間も魚の販売が好調で、お店の前にはいつも人だかりができていました。酒の販売が復活した今も、店頭販売を続けているお店が多いようです。
というわけで前置きが長くなりましたが、今夜も乾杯。
お店でぐいっと飲み干す酒のうまいこと。いやぁ、これだ! 涙が出そうになる。周りの常連客らしき紳士たちも店員もみんな笑ってる。この日をどれだけ待ち焦がれたことでしょう。
というわけで、お金を落とすべく、早速注文をします。
とりあえず刺し身をいくつか注文します。こちらはイカ刺し。「さばきましたよー」の声が響くから手を挙げると「はい!」と手渡される。うまそうなつまみが登場すると、みんなが一斉に振り向いて、財布の中身と相談する。その様子が競りみたいでちょっと興奮するんですよね。