夜の銀座で40年以上、数多くのVIPやビジネスマンを接客してきた伊藤由美ママが、頑張っているのに結果が出ない人、不運を嘆く人の共通点を指摘してくれました。ここを修正できれば、ビジネスや人生の成功に近づけるはず! 服装や持ち物、髪型には注意を払っていても、爪の手入れには無頓着ではないですか?

本記事は、伊藤由美:著『「運と不運」には理由があります 銀座のママは見た、成功を遠ざける残念な習慣33』(ワニ・プラス:刊)より一部抜粋編集したものです。

「爪は口ほどにものを言う」ことを忘れずに

仕事で初対面の人とあいさつを交わすとき、いちばん最初に目がいくところは、やはり顔でしょうね。では、2番目はどこだと思いますか。

スーツ? ネクタイ? 靴? 腕時計? 候補はいろいろありますが、よく目に入るところがあります。

それは「手」「手の爪」です。

初対面で必ずすることと言えば名刺交換でしょう。そのとき、名刺を持って差し出す手や手の爪は、否応なしに相手の目に触れることになります。

▲「爪は口ほどにものを言う」ことを忘れずに イメージ:PIXTA

名刺交換のとき以外でも、書類をめくるとき、スマホを操作するとき、パソコンのキーボードを叩くときなど、さまざまなビジネスシーンにおいても、手元は周囲の視線を集めているのです。

ただ、とくに男性の場合、服装や持ち物、髪型には注意を払っていても、爪の手入れには無頓着で、疎かにしがちな人が少なくないように思えます。

あまり気にしたことがないという人は気をつけてください。手の爪は、その人の印象を大きく左右するファクターなのです。

いつも爪をきれいに切りそろえている人は「清潔感があって、マメで細かいところに配慮が行き届き、私生活もきちんとしている」といった印象を与えるもの。実際に女性からモテますし、部屋もデスク周りも整理整頓され、靴やカバンなど身の回りのモノの手入れも、行き届いていることが多いのです。

ところが、爪が長く伸びっ放し、爪の間には垢がたまったままのような人は、相手や周囲に不潔感や不快感を与えるだけでなく「雑そう」「日常生活がだらしなさそう」というイメージを持たれかねません。

ビジネスだけではなく、世の女性陣からも「男性と会うときは、まず手を見る」「手や指、爪がきれいな男性は好感度も高くなる」という声が多く聞こえてきます。

爪をきれいにしている人は、自分の手元が常に見られていること、そして手や爪が自分のイメージを左右することを自覚している人。爪の手入れを疎かにしている人は、自分が周囲を不快にさせていることに気づかない鈍感な人とも言えるでしょう。

まさに「爪は口ほどにものを言う」のです。

ちょっとした気配りで清潔感と好感度がアップ!

また爪は、その人の健康状態や体の変調が表出しやすい“健康のバロメーター”のような部位でもあります。

例えば爪の色。爪は指先の皮膚の下を流れる血液が透けて見えるため、健康な爪は薄いピンク色をしていると言われます。爪の色が白っぽい、黒っぽい、黄ばむ、斑点が出るなど。また、爪が割れる、横筋が出る、でこぼこになるといった症状がある場合、どこかしら体に変調をきたしている可能性もあるのです。

さらに、生活が乱れると荒れてしまうお肌と同様、爪も食事による栄養状態や睡眠、生活リズムなどの影響をしっかり受けます。

不健康そうな色だったり、ダメージを受けてボロボロになった爪からは、偏食や無理なダイエットによる栄養の偏りや、夜更かしや寝不足といった不規則な生活リズムまでが見えてくるのです。

つまり、健康的できれいな爪の人は、食生活が充実して栄養バランスがよく、規則正しい生活を送っている人、という印象を与えることもできるのです。

とはいえ、女性のように「ネイルサロンでケアをして」とまで言うつもりはありません。長く伸びないうちに切る。こまめに整える。さらには、食事に気を使い、規則正しい生活を心がける。これでいいのです。

爪をきれいにする、いつも短く切りそろえておく。これは仕事がデキるとか能力があるといった次元の話ではなく、社会人として最低限の身だしなみです。指の長さや太さ、形はどうにもならなくても、爪の手入れなら誰でもできるのですから。

爪が伸びていませんか? 爪先が黒ずんでいませんか?

自分では気にならなくても、周囲の人はちゃんと見ています。爪先ひとつでビジネスマン失格の烙印を押されかねないのです。

世の殿方には、ぜひとも「毎朝出かける前の指先をチェック」をルーティンにしていただきたいと思います。

名刺交換の際など、思いのほか周囲にしっかりと見られているのが指先と爪。女性たちの視線も注がれています。こまめに切りそろえるなどのケアで、清潔感と好感度をアップしましょう。

▲ちょっとした気配りで清潔感と好感度がアップ! イメージ:PIXTA