プライベートでこっそり見に行こうかなと思ってます(笑)
――りこちゃんといえば、公式のプロフィールに記載されている“趣味:ミルクティーの飲み比べ(ミルクティーが好きなわけではない)”がかなり印象的なのですが……(笑)。
大槻 マネージャーさんと話しているときに、“コンビニに行ったら必ずミルクティーを買うんですよ”って言ったら、“ミルクティーが好きなの?”と聞かれて、“全然好きじゃないけど、本能的に取っちゃうんです”っていう話になって(笑)。それで、ミスマガの配信のときに何か企画をやりたいってなって、ミルクティーの飲み比べをやってみたんです。そしたら1回目はダメだったんですけど、2回目挑戦したらいけたんですよ! だから、意外とやってみるもんだなあって思いました(笑)。
――なるほど、そういう経緯があったんですね! とはいえ、ミルクティーが特別好きなわけじゃないのに、趣味がミルクティーの飲み比べっていうのは斬新で面白いです(笑)。
大槻 うれしいです(笑)! 逃げ道でもありますよね。“大好き”って言っちゃうと絶対に当てなきゃいけないけど、そんなに好きじゃないとか言っておけば(笑)。
――インパクトもあるし、一石二鳥(笑)! そんなりこちゃんは、コメディーサスペンス映画『犯人は吉田だっ!』のヒロイン・百瀬夏子役を務めることが発表されました。初映画で初主演ということですが、撮影はいかがでしたか。
大槻 演技の経験は、舞台を2回やったことがあるだけでしたし、最初は主演ということにプレッシャーと不安しかなくて。でも、監督さんもすごく優しくて、キャストさんも助けてくださったので、楽しかったです。舞台と映画では全然違うので、経験できて良かったなと思います。
――具体的にどんな違いがありましたか?
大槻 自分が思っている以上に舞台では声を出さないといけないんですけど、映画だと声は張らなくて大丈夫なので、そのぶん感情が出しやすかったです。舞台は実際にお客さんが目の前にいますし、本番一発しかないという不安があるけど、映画は何回でも撮り直せるので。でも、そのワンテイク、ワンテイクのキャストさんとの掛け合いが全部ちゃんと上手くいくかがが大事になってきますし、どちらも難しい部分はあるんですけど、それぞれの良さがあるので、やっていて楽しいです。やっぱり演技が好きだなあと改めて思いました。
――今回は役柄も独特ですよね。
大槻 演じた百瀬夏子は、年齢も実際の私より上の設定で、大人っぽい芯のある女性というのがテーマだったんです。なので、普段の私とは全く違うキャラクターということもあって、若いキャピキャピ感が出てると言われてしまって……。そこのイメージをキャラクターに合わせるのがいちばん難しかったです。だいたい演技のときは、自分の体験を重ねてお芝居に入ることが多いんですけど、今回は本当に特殊でしたし、やっぱり誰かを好きになる演技って難しいなと思いました。もうずっと恋愛をしていないから、そもそも好きがわからないんですよ(笑)。相手をどうやって好きになろうとか、そこの役作りみたいなところは頑張りました。
――いろいろと難しい役どころでしたね。
大槻 相手の方が完璧にできたとしても、私が噛んじゃったら全部ダメになるじゃないですか。何テイクも同じシーンを撮るので、集中力が途切れないようにしたり、そういうところも大変でしたね。初舞台のときもそうだったんですけど、やっぱり“主演”っていう言葉だけで、プレッシャーを感じました。
――映画の内容もシリアスなのかなと思いきや、“ギャグサスペンス”という新しいジャンルが気になります。
大槻 掛け合いでちょっとコメディーが入ったりする明るいサスペンスなので、どなたでも見やすいと思います! お客さんが笑ってくれるか心配ですけど(笑)。結構、お客さんの反応は気になりますね。“あ、ここ笑うんだ”とか、見てる側と作ってる側で違う笑いがあったりするし、お客さんの反応が直接見たいので、プライベートでもこっそり見に行こうかなと思っています(笑)。
――確かに、お客さんの反応を生で見るのも面白いかもしれないですね。
大槻 でも、恥ずかしいです(笑)。大きいスクリーンで自分の顔を見るのもだし、普段アイドルしてるときはしたことない表情もしてるので、そこがファンの方に引かれないか不安で……。
――いろんな役柄に挑戦することで、女優としての活動の幅も広がっていきますから。
大槻 実はずっとやりたいと思っている役柄があって。例えば青春ものの恋愛ドラマとかでもいいんですけど、それの悪役をやってみたいんです。ヒロインを邪魔する役みたいなのをやってみたいんですよ。
――そう思ったきっかけはあるんですか?
大槻 とにかくギャップが好きで。自分がギャップを見せることも好きだけど、誰かのギャップを見るのも好きなんです。普段は明るくて裏を見せないけど、そういう役で悪い顔を見せられるのって、すごくかっこいいなと思います。悪役を演じると実際に嫌われちゃったりもすると思うけど、それぐらい悪役を演じきってみたいですね。
――でも、実際はめちゃくちゃいい人っていうね!
大槻 そうです! そのギャップを目指しています。