ニンニクマシマシでパワーチャージ!
年間400杯以上のラーメンを食べる異色のプロボクサーにして、日本ランカー(ライト級)のジロリアン陸(33)。その名の通り、ラーメン二郎が大好きなことから「ジロリアン」をリングネームに付けた男の約半年ぶりとなる試合が、3月28日(月)に後楽園ホールでおこなわれた。
昨年10月にインタビューした縁もあって、当日は記者も会場で観戦予定だったのだが、なんと陸選手、試合前日の23時から、自身のYouTubeで『15kg減量後、ラーメン二郎解禁!試合前日雑談‼』と称した配信ライブを実施。
ラーメン二郎目黒店から提供してもらったという鍋二郎用(持参した鍋にラーメン二郎のラーメンを入れてもらい、持ち帰るシステム)の食材を前に、自身初となる鍋二郎をつくる過程から、食べるところまでを披露。
既に減量を終えていたとはいえ、試合前日。しかも、試合前日なのにニンニクまでガッツリ入れる姿には、さすが本物のジロリアン! と唸らされるとともに、「明日の試合、大丈夫?」と勝手に心配してしまった(笑)。
そうして迎えた試合当日。陸選手の試合は、この日の興業のメインイベント(第9試合)。対戦相手の粕谷雄一郎選手(25)は、2014年全日本スーパーフェザー級新人王で、20戦14勝(4KO)4敗2分の元日本ランカー。ランクや戦績こそ陸選手のほうが上回る(陸選手は16戦13勝(12KO)3敗)が、2年半前、陸選手が出稽古で相手ジムに赴いた際には、スパーリングで何ラウンドも拳を交えたそうで、そのときは「かなりコテンパンにやられた」(陸)という因縁もあるという。決して侮れない相手なのだ。
さて、第8試合が終わり、いよいよ両選手の入場が近づいてきた。今回の試合に際して、事前のチケット購入時、ささやかながら本誌も激励賞も付けさせていただいたことで、試合前には陸選手への激励賞として「ニュースクランチ」の名前もリング上でコールされた。応援団の一員になれたような気がして、こちらのテンションもアップ。
そんななかで、まずは粕谷選手が入場。続いて、真紅のガウンをまとったジロリアン陸が入場! 陸選手の応援団が一斉に沸く。そして、いざ運命のゴング!
結果は、激闘の果てに5回1分25秒TKO勝ち! 倒された粕谷選手がそのまま担架で運ばれたほどの強打を炸裂させ、見事6連勝を飾った。
〇後楽園が沸いた激闘KO!!1秒足りとも見逃すな。ジロリアン陸VS粕谷雄一郎
と同時に、日本タイトル挑戦権を獲得。しかし、試合後のマイクでは「応援してくれる人には申し訳ありませんが、減量が死ぬほど厳しくて。今後のことは考えたい。とにかく、しばらくはラーメン生活で過ごしたいと思っています」と、まさかの後ろ向き発言。どこまで本気なのか……。激闘から一夜空けた翌日夕方、陸選手に話を聞いた。