釣れればデカい! いきなり自己記録更新!!
釣り方は、関東も沖縄も同じで「ティップランエギング」という方法。船で沖へ出て、シンカーと呼ばれるオモリを付けたエギを海底に落とし、エギを跳ね上げるように大きくシャクってエサが逃げているように演出。アオリイカに追わせて抱きつかせるのです。
エギとは、古くからある釣具のひとつで、昔の漁師さんが海に浮いている木にイカが抱きついているのを見て考案したと言われています。
大きく違うのは水深。関東は20~40メートルくらいに対して、沖縄は60~80メートル。シンカーは水深に比例して重くなるので、関東では40グラムだったのが、沖縄では80グラムで倍の重さ。その重さを一日中シャクるので、結構な負担だ。手首や肩を痛めないようにしないとならない。
1年以上ぶりのティップランで忘れちゃったかなと思いきや、やり始めたら案外覚えているもんだなーなんて思いながら、完全に感覚を取り戻せたのはお昼過ぎ。突然、ズドーーーーーンとヒット! それがなんと1.5キロもある大物で、いきなり自己記録更新!!
これまでの最高は800グラムだったから、およそ倍! めちゃくちゃテンションが上がって喜んでいたんだけど、このサイズは沖縄では平均だっていうじゃない。しかも、私たちが来る前の日までは、同じ船で4キロ近い超大物が5日間連続で釣れていたらしい。
ってことは、私が釣ったサイズはまだまだじゃん。そんなに大きなアオリイカがいるなんて信じがたいけど、いるなら釣ってみたいよね。せっかく沖縄に来たんだし!
前のめりの気持ちのまま1日目の釣果は3杯。サイズは全て1キロ代でモンスターサイズは釣れなかった。ちなみに同じ船に乗っていた仲間も、みんな1キロ以上が釣れたものの、モンスターは現れずに終わった。
荒天のなかで、なんとか海にも出られて自己記録も更新できたし、十分に食べられる量も釣れて、悔いなく帰れるという思いはあった。でも、やっぱり明日にも期待したいという思いも捨てられず、その日の夜は沖縄料理をおいしく頂き、ぐっすりと眠った。
3.8キロ、デッカイ化け物級のアオリイカが浮上!!
2日目。同じ船長の船で出船。雨は2日目のほうがひどく、沖縄といえど寒くて風もあって、船長のとっておきのポイントには行けずにいた。
船長が「3キロ以上が絶対にいるから、釣ってもらいたい!」と意気込んでいる様子を見ていたら、昨日の釣果に満足せず、“今日は絶対に3キロオーバーを釣ったるぞー!”という気持ちになる私(笑)。朝から1キロくらいアオリイカがドカンと釣れても、“まだまだこれじゃない、違う違う~”と張り切る。
すると突然、一緒に乗っていた友人の女性のドラグが「ジジジジジジーーーーーー」とすごく鳴って、勢いよく糸が出ていった。ドラグとはリールの機能で、釣り糸に強い負荷がかかったときに、テンションをかけながら糸を送り出す機能で、「ジジジー」と鳴るのは大物がかかった証。
アオリイカがかかった音とは思えず、ほかの魚でもかけたのかなと思って『何がかかったの~?』なんて話しかけていたら、船長が大興奮しながら『ゆっくりでいいよー、頑張ってー』と言ってて。大事にゆっくりとあげてきたら10分くらいかかったかな。水面にいざあがってきたら、ものすごいデッカイ化け物のようなアオリイカ。なんと、3.8キロもあった。
もう、見られただけで大興奮!! でも、そんな最中でも船長からは冷静に『イカはつがいでいることが多くて、特にアオリイカはもう一杯が興奮状態で横にいることが多いから、すぐに竿を入れられるように用意をしておけ!』と指示が。それならばと、すぐにエギを投入できるように待ち構えていたんだけど、つがいの相棒は見つけることができなかった。