黄色が人気な理由

前回は「スマイリーフェイス」進化の歴史をたどりました。ここからはスマイリーフェイスはなぜ黄色で、あの丸っこい形をしていたのかについて考えていきたいと思います。

↓絵文字進化論 第2回

 

まず、色について。「黄色」はアニメキャラクターやゆるキャラに人気な色と言えそうです。

欧米では、トゥイティー(1941)、レゴ人形(1978)、シンプソンズ(1989)、スポンジボッブ(1999)、ミニオンズ(2010)など。日本でも、ひよこちゃん(1989)、ピカチュウ(1996)、ぐでたま(2010)、ふなっしー(2011)などなど。

トゥイティーとひよこちゃんはともかくとして、レゴ人形やシンプソンズはなぜ黄色だったのでしょうか?

LEGOのサイトにある[ヘルプ・トピック]によると、レゴ人形の場合は「特定の民族を割り当てないようにするために、黄色を選択しました」と説明されています。これは絵文字の人の肌色が、デフォルトで黄色なのと同じ理由ですね。

またシンプソンズの場合はBBCの記事で「目にとまるような派手な色がよかったから、わざと変わった肌色を選んだ」とマット・グレイニング監督がコメントしています。

実際に黄色は昼夜問わず認識しやすく、目立ちます。そのためタクシーや注意看板などによく見る色ですね。明るい色なので、キャラクターの表情がはっきり見えます。

さらに、黄色は光や太陽を連想させ、見ているだけで心を弾ませ楽しい気分にさせてくれる効果もあるそうです。

黄色が人気なのは、明るくてポジティブな印象を与えるからという理由もあるのでしょう。