考えるよりも行動。だから今の自分がある
――俳優以外の活動についてもお聞きしたいのですが、最近は油絵を描いているそうですね
中川 はい。自分の個展をテーマにしたファンイベント『中川大輔 Fan Event 2022 -ATELIER-』〔10月15日(土)に神田明神ホールにて開催〕に向けて作品を作っているのですが、そのひとつが油絵なんです。油絵が好きなのは、何度でも描き直せるところ。大雑把な性格なので、相性が良いのかもしれません。
――どんなものをモチーフに描いているんですか?
中川 ファンイベントで展示するものなので、見ただけで元気になるような、色彩や構図を明るく楽しいものにしています。今ちょうどユリの花を描いていて、マジョルカ壺という不思議な柄に花を差して描いています。
――油絵って無限に描き続けることもできると思うんですが、最終的にどのタイミングで完成になるんですか?
中川 僕は名前を描いた時点で完成としています。この前『ブルーピリオド』というマンガを読んでいたら、登場する美術予備校の先生が「諦めたらそこで終了」を文字って、「諦めたらそこで完成」というセリフが出てきて、本当にそうだなって。満足する点を自分で見定めるのもセンスかなと思っています。
――ということは、ファンイベントでは、いろいろな作品を展示する予定なんですか?
中川 そうですね。看板、ペイントTシャツ、コンクリートで立体を作ったり、本当に学生時代と同じことやっています(笑)。
――自分でも作品を描いていますが、マンガも好きですよね? 最近のオススメはなんですか?
中川 最近は『ひらやすみ』(真造圭伍/ビッグコミックス)が好きです。写真家の石田真澄さんに教えていただいたのですが、本当に何気ない日常マンガなんです。物語は、平家に住んでいるフリーターの青年が日常をのんびり過ごしていて、それを切り取っています。そこに美大生の妹が登場するんですが、自分との共通点も感じたりして。
杉並が舞台なんですが、自分にとって“ゆかりがある街”なので、シンパシーを感じながら読んでいます。主人公がのんびり生きているので、ホッと一息できますし、気が楽になるマンガです。そのなかで、ホロっとくる感動話もあったりして。なにより、絵が全コマ魅力的で、作者の真造さんのこだわりが詰まっていて、読んでいるだけで心が満たされます。
――中川さん自身は、生きていくうえで自分なりのモットーみたいなことはありますか?
中川 最初にもお話しましたが、あんまり考え過ぎずに、考えるより行動してしまおう! という感じです。メンズノンノのオーディションも、何も考えずに受けてみようという感じでした(笑)。でも、そのおかげで今の自分がありますから。
――ということは、明確な目標はあまり立てないタイプですか?
中川 近い将来に関しては立てたりします。俳優業でいえば、歴史が好きなので、“NHKの大河ドラマに出演したい”です。モチベーションが上がるような目標があることで、自分も行動しやすくなりますから。
――今、何をやっているときが幸せですか?
中川 現場が好きなんです。大勢のスタッフの方々と一緒にロケに行って、そのなかで準備をしていると「自分って現場が好きなんだな」と実感します。あとは絵を描いていてうまく描けたときだったり、台本をいただいて最初は理解できなくても、こういうことか! と気づいたときもテンションが上がります。
――今後もいろいろな活動を形にしていくと思いますが、これからの活躍に期待しています!
中川 ありがとうございます。まずはドラマを見ていただきたいです。共演者の方も豪華で、音楽や映像も綺麗でカッコいいので、ぜひ楽しんでください!
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