外は雨、洗濯物の山、シンクに放置された食器たち、否応なく迫りくる仕事の締め切り各種……。しかし、ダルい、ダルすぎる。何もしたくない! だけど、こんなときだからこそ、しっかり栄養のあるもの、おいしいものを食べたい。でも、やっぱり1ミリだって動きたくない。とりあえず、だれか旨いもの、プリ〜ズ(心の声)!!

みなさんも、疲れや焦りから、意味不明に発狂したくなる日、ありませんか? 私はあります。頻繁にあります。しかも、そんな日に限って、いつもよりお腹が空くんです……。ブルーマンデー症候群真っ只中、しかも空腹の私の脳裏に浮かんだのは、先週の、編集Yさんのクールな笑み――。

「Kさん、YouTuberの“だれウマ”って知っています? 今度はじめての本が出るんですけど、たぶん、Kさんにぴったりだと思うので、どうぞ」

そして、渡されたのがこの本、だれウマ・著『極上ずぼら飯』(小社刊)だ!

▲極上ずぼら飯/だれウマ

え、私にぴったりって「ずぼら」? 

「どうも、学生筋肉料理人の“だれウマ”です!」

ぱらりと本をめくると「僕の料理」「大学生になった今は、帰りの遅い家族のために、ほぼ毎日、料理を作っています」とある。なんと、“だれウマ”なる料理人は男。しかも家族想いの大学生! あまりに興味を惹かれたので手元のスマホでググってみると「どうも、学生筋肉料理人の“だれウマ”です!」との自己紹介。え、筋肉? 情報量多すぎですから!! 

そして「開設から1年でチャンネル登録者数26万人を突破した人気YouTube料理チャンネル『だれウマ』。Twitterに投稿した『やばいプリン』のレシピは6万RT、22万いいね、YouTubeでは207万回再生を記録し、多数メディアに取り上げられ一躍注目を浴びた」とある。なんとまあ、親孝行な大学生なのだろう(遠い目)。

そこで、家にある材料で作れることもあり、“だれウマ”さん自信の一品だという「さバター飯」に白羽の矢を立て、本日の昼食にすべく、重い腰を上げてキッチンへと向かう。鯖の味噌煮缶とめんつゆ、バターを入れて、炊飯器をスイッチオンするだけで完成するという、超簡単&栄養バッチリなレシピだ!

超簡単で失神するほど旨い「さバター飯」

1ミリも動きたくないブルーマンデー症候群の私に代わって働くのは、この炊飯器……。夫の嫁入り(?)道具のひとつで、今なお現役の「象印炊飯器 NS-MZ10 おいしく炊ける マイコン炊飯ジャー 2002年製」。なんと18年もののビンテージ家電である(笑)。

▲我が家にある18年もののビンテージ家電「おいしく炊けるマイコン炊飯ジャー」

さっそくレシピ通りに具材を放り込み、炊飯器のスイッチを押す。

「ほ、本当にこれ、だけ?」

あまりのあっけなさに一抹の不安がよぎるが、とりあえず、すべてを夫の嫁入り道具NS-MZ10に任せ、炊き上がりを待つ、待つ……。

そして、いざ、オープン。お、本当にいい感じ!

▲いざ、オープン!

しゃもじで混ぜてみる! 

▲しゃもじで混ぜます

茶碗に盛り、卵黄をのせて、あっという間にハイ出来上がり!

これはまさしく、美しき黄金の輝き(感涙)!! 

▲“だれウマ”さん自信の一品 「さバター飯」

おいしすぎでございマッチョ!

さっそくスプーンで頬ばってみる(YouTubeの動画では、“だれウマ”さんが箸ではなくスプーンで食べていて、それがとてもおいしそうだったのです)。

ねっとりと舌に絡みつく卵黄、香ばしい鯖の香り、そしてバターの芳醇さ……。まさか、こんなおいしいものが、これほど簡単に、しかも自宅で食べられるとは、“だれウマ”さんに感謝しかないっ! YouTubeの“だれウマ”さん風に言うならば、まさに「おいしすぎでございマッチョ!」。秒でリピート確定!

そして、この写真を見て欲しい。お気づきだろうか……? 「さバター飯」の背後に、Twitterでバズリまくったという、あの伝説の「やばいプリン」があることに!

▲伝説の「やばいプリン」も作っちゃいました

「さバター飯」が炊き上がるのを待つあいだ、あまりの手軽さに作ってしまった、この「やばいプリン」。時間がなく、カラメル作りの工程を飛ばしたので、あくまで背後でおとなしく鎮座しているが、本当になめらかで、まさに「幸せ」のひと言。コンビニに走らなくとも、これからは、充分においしいプリンが食べられる! こちらも、ぜひとも試してほしい一品でマッチョ。

(あ、スプーン直置きはご容赦を……。ママタレなら炎上必至かもしれませんが、当方ママタレではありませんので!)

最後に、上記2つのレシピを、ご紹介しておきましょう。

▲「さバター飯」の作り方
▲『極上ずぼら飯/だれウマ』(小社刊)より  
▲「やばいプリン」の作り方

空腹を見事に吹き飛ばしてくれた、この『極上ずぼら飯』。料理が苦手でも、ずぼらでも、誰でも失敗せずにおいしく作れるレシピが、なんと厳選100品(!)も掲載された本書が、確実にあなたを幸せにしてくれます(実証済み)。

ちなみに、夫は「これは、クセになる味ッ!」と喰らいつき、子どもも「ママのごはん、おいしい」と言って残さず食べたので、老若男女問わずイケますよ。自分のために、家族のために、ぜひ、作ってみてくださいね!

〇「さバター飯」の作り方[だれウマ【料理研究家】YouTubeチャンネル]

※本記事は、WANI BOOKOUT <https://www.wanibookout.com/>[特集]話題本ピックアップ (2020年2月21日)「極上ずぼら飯​」を加筆編集したものです。