朝ドラ『舞いあがれ!』で福原遥演じるヒロイン、舞の所属する浪速大学人力飛行機サークル「なにわバードマン」(通称・なにわ)の新代表、佐伯功役を演じているトラウデン都仁。180センチの高身長に整った顔立ち。初登場回では、その完璧なルックスに舞たち新入生が大騒ぎだったが、現実社会でも視聴者が「あのイケメンは誰?」とざわざわ。

「トラウデン」という名前から、多くの人がピンとくる通り、モデルでコメンテーターとしても知られる、あのトラウデン直美が実姉。そして彼も容姿端麗、頭脳明晰。現在は大学に通いながら、芸能活動を並行し、お昼の情報番組『ポップUP!』ではコメンテーターとして、隔週レギュラー出演している。

今後の活躍が大いに期待されるZ世代の俳優。インタビューは今回がまだ2回目だというから新鮮そのもの。それでも「口はものすごく動きます(笑)」との言葉に偽りなく、臆することなく、思いの丈を存分に語ってくれた。

▲インタビュー取材は今回が2回目!

朝ドラに出演して周囲から認められたような気がした

――朝ドラ『舞い上がれ!』の反響はどうですか。

都仁 いちばんびっくりしたのは周りの友だちからの反応ですね。コメントもいっぱい、いただいて、朝ドラって、こんなにみんなから見られているんだなと実感しました。今までもドラマに出演していましたが、やっとみんなに認められた感じがして、光栄です。

――なかでも一番、うれしかった反応は?

都仁 最初のドラマで知り合った40歳くらいの役者さんがいるんですけど、関西弁で「めちゃめちゃ、絶好調やん! 調子はどや?」って声をかけてもらって、本当にうれしかったです。京都にお住まいなので、僕が京都に行く際はしょっちゅう、ご飯に連れていってもらったり、逆に彼が東京に来るときは僕が案内したり、仲良くさせていただいています。

――朝ドラが決まったときの気持ちは覚えていますか。

都仁 うれしさと驚き、それから、楽しみだなという思いもありました。ドラマに出していただくと、いろんな出会いがあります。役者さんとの出会いもそうですが、自分が演じる役との出会いもそのひとつです。朝ドラともなれば、大勢の人たちが気合を入れて作る、いろんな人の思いが込められた作品になります。

そういった志を持った人々との出会いにワクワクして、うれしさや楽しさが混じって、すごい高揚感でした。“ちゃんと気持ちを引き締めないと”という緊張感も走りました。

――イケメン役ですよね。

都仁 小っ恥ずかしいですよね。初登場でああいう出方になるとは思っていなかったのですが、見た目を認めてもらえていただき、うれしさもあります。佐伯功という役は僕と共通点がけっこう多く、近いところがあるなと思っています。ひとつの物事に没頭しやすい、オタク気質といいますか。

でも、佐伯を深掘りしていくと、わりと心配性で、いろいろ考えてはすぐネガティブな方向にいってしまって、頭を抱えてしまうところがあるんです。そういうところはだいぶ違うなと思います。僕はもうマイナスに考えるっていう機能が備わってないぐらい、本当にプラスにしか考えられないので。

▲この日の撮影でも次々とポーズを替え素敵な姿を見せてくれた

――オタク気質とのことですが、何について語ってしまうんですか。

都仁 ものすごく幅広くなんでも話しますが、今だと自分が勉強している心理学が大好きすぎて、その話ばかりいろんな人に話してしまいます。しかも心理学の話は、食いついてくださる方が多いので、最近はやっと好きな話を人とやりとりしながら会話できるようになりました。それまでは、好きな漫画やゲームの話を一方的にしていたので、友だちには迷惑をかけていたんじゃないかと思います(笑)。

――佐伯を演じる際に心掛けていることはありますか。

都仁 やはり、自分と近い役は役者としては危険だなと思うところがあります。100%でキャラクターを演じるということを忘れてしまいがちになり、自分としての要素が出てしまうことがあります。もちろん、役者さんごとの演じ方や表現の仕方があると思います。

ただ、演技に出るのはいいのですが、心持ちとして自分を出していいと考えてはいけないと思ったんです。近いからこそ、完全に演じきらなきゃと意識しました。自分と遠い役のほうが振り切って演じられるので、なりきりにくさはあっても演じやすい部分があります。