敗戦後の一食目もラーメン
11月17日(木)、後楽園ホールでおこなわれたプロボクシング日本ライト級タイトルマッチ。これが2度目の防衛戦となる無敗(12戦全勝10KO)の王者・宇津木秀に挑んだのは、本誌でも過去2度にわたって紹介してきた、年間400杯以上ラーメンを食べる“異色のボクサー”ジロリアン陸(同級4位)。
下馬評では宇津木優位の声が圧倒的だったが、ジロリアン陸も14勝(4敗)のうち13がKO勝利という強打を誇るハードパンチャー。本人はもちろん、関係者のあいだでも「一発当たればわからない」という期待感が大きく、会場には満員の観客が詰めかけた。
時刻は20時過ぎ。王者に先立って、いよいよジロリアン陸の入場。青コーナーから入場してきたジロリアン陸を先導するのは……なんとラーメン二郎の総帥、山田拓美氏! 二郎が好きな人ならすぐに意味がわかる、まさかの光景に会場がどっと沸いた。
試合では、隙のない王者に対して果敢に打ち合いにいったジロリアン陸だったが、結果は3ラウンドに3度のダウンを奪われての壮絶なTKO負け。試合後に本人がSNSにあげた一文が、冒頭のコメントだ。
あの激闘から2日空けた日曜日の午後――。本誌の独占インタビュー依頼を受けてくれた彼は、自らバイクを運転して本誌編集部にやって来てくれた。王者のパンチで腫らした顔の傷が激戦を物語っている。
――まずはタイトル挑戦、おつかれさまでした!
陸 ありがとうございます。おつかれさまです。
――2日空けての今日ですが、今のお気持ちを聞いてもいいですか?
陸 そうですね……悔しい反面、正直、やっと終わって肩の荷が降りたのが半分って感じですかね。
――あの日の夜は、帰ってどのように過ごしましたか?
陸 ちょっとラーメン二郎さんの集まりがあったんで、負けて顔出すのもアレかなと思ったんですけど、わざわざ遠いところから、札幌店や京都店の店主さんとかも来ていただいたんで、少し挨拶だけして早めに家へ帰りました。
――帰って食事はできましたか?
陸 (自宅のある)池袋に戻ったのが0時前ぐらいだと思うんですけど、ラーメン屋があんまりやってないんで、西口の『ばんから』(旭川拉麺ラーメン ばんから)に行きました(笑)。
――日本タイトルに挑んだ夜も、やっぱりラーメン食べたんですね(笑)。