全ジロリアンが歓喜したリングイン

▲パンチ力と胃袋のタフさはチャンピオンクラス

――『ばんから』では声かけられたりしましたか?

 いや、まったくないですね(苦笑)。次の日のラーメン二郎では、並んでて何人かに声かけられましたけど。

――次の日に、さっそく二郎! 前回インタビューした際は「二郎に並んでても、全然声かけられない」って言ってましたけど。

 顔も腫れてたから、わかったんじゃないですかね(苦笑)。

――そういうことですか(笑)。試合当日は、会場に陸さんの応援団が400人いらしてたそうですね。

 いつもそこまでじゃないので、今回も自分でチケット捌けるだろうなと思ってたら、ありがたいことにどんどん注文が入って。それはもちろん、相手が無敗のチャンピオンというところで、興味をそそるカードだったのかなとも思いますけど。200枚くらいかなと思ってましたけど、400枚とはまったく自分も想定外でしたね。ありがたかったです。

――実際、会場の空気も、陸さんを応援している人がかなり多い感じはありました。

 自分では入場するまで入り具合とかわからないんで、控室ではどんなもんなのかなとはちょっと思ってて。で、入っていったら『すげえ、こんな入ってくれてるんだ!』って感動する感じはありましたね。一緒に入場してくれたオヤジさん(三田本店総帥・山田拓美さん)の効果もあると思うんですけど、沸いていただいて。

――沸いてましたね、総帥もうれしそうでしたし。

 じつは、今回のタイトルマッチが決まったあと、本店行ったときに『オヤジさん、当日一緒に入場してください』って言ったら、あしらわれたというか『何言ってんだよ』みたいな感じで終わってたんですよ。あの日も一緒に入場するよという確約もないまま、知り合いに『入場するとき、オヤジさんを青コーナーの入り口に連れてきて』というふうに伝えていただけだったんです。でも、ちゃんとその気でいてくださったみたいで。

――そういう意味では、オヤジさん孝行はできたんじゃないですか?

 いや、どうですかねー(笑)。

――オヤジさんも絶対うれしかったでしょうし、全ジロリアンが歓喜したと思いますよ。あの場面は。

▲ラーメン二郎の山田拓美総帥を「オヤジさん」と呼ぶ間柄

 でも、よくよく考えたら夢のような瞬間でしたね。自分がラーメン二郎を好きになったときのことを考えたら。

――試合は残念でしたけど、名場面でした。