勝っても負けても、あと、もう1試合

▲今後について語る

――応援してくれた方たちに伝えたいことはありますか?

 自分はホントにめちゃくちゃビビリなんですよ。毎回、試合前は、何か起きて試合中止になったりしないかなって思うくらい緊張もするし、自分より明らかにうまい選手と1対1で殴り合う恐怖もすごいんです。そんななかでも、応援いただいたり、たまにエゴサーチすると『ジロリアン陸の試合、めちゃくちゃ楽しみ』とか、すごい楽しみにしてくれてるコメントとかあるんで、そういうのを見て『やるしかない!』って覚悟を決めるとこがあったので、ありきたりですけど、逆に勇気をいただいたというか。ホントに皆さんと一緒に闘ったような感じで、ありがたかったです。

――ファンが一番気になってるのは、今後、陸さんがどうされるかだと思います。ボクシングはどうされるんですか?

 今は終わったばっかりなんで、やりたくないというのはあります。ただ、ちょっと時間が経つと忘れちゃって、いつもみたいに、またやるかって気持ちになるのか、どうなのか……(苦笑)。ちょっとまだわからないですね。自分の中では、今回のタイトルマッチに勝っても負けても、あと、もう1試合やって終わりかなって思ってたんですけど、心残りとしては声援OKなときにやりたかった、というのはずっとあって。だから、もう1試合やるとしたら、声援OKになったときにやるのか。あとは、地元でも1回ぐらい試合したかったという思いはあります。

――酷ですけど、ファンは再起のリングに立つ姿も期待してると思うんですよね。

 この試合で最後、この試合で引退します、と言って試合をやりたいっていう思いは、ちょっとありますよね。

――話は変わりますが、ラーメンYouTuberとしての活動は、今後も継続はされていくんですか?

 ラーメンは一番好きだし、一番の趣味なんで、動画を撮らなくても自分は行くじゃないですか。どうせ行くならば撮らせていただいて、みたいな感じですかね。ホントに自分は食事のときにラーメン以外の選択肢が思いつかないですから(笑)。

▲毎日だって食べたい二郎

インタビュー終了後。本誌編集と記者は、陸選手をねぎらう意味で、ラーメン二郎目黒店をともに訪れた。ひさしぶりの二郎を一心不乱に食べ終えて放心状態の我々に、彼はこう言った。

「ごちそうさまでした! このあと、新代田店に行ってこようと思います!」

ジロリアン陸、34歳。彼はやっぱりジロリアンの鑑であった。

▲二郎への愛はとめられない

プロフィール
 
ジロリアン陸
1988年5月26日生まれ。宮城県出身。フラッシュ赤羽ボクシングジム所属。テレビカメラマンを経て、プロボクサーに転向。2017年東日本スーパーフェザー級新人王。現在はライト級。14勝(13KO)5敗。マジックの路上パフォーマーとしても不定期で活動中。Twitter:@jirolianriku、YouTube:ジロリアン陸のチャンネル。