現在、Instagramで9万人を越えるフォロワーがいる『工務店の日報』。職人あるあるや業界用語など、あまり知られていなかった工務店のお仕事内容について、4コマ漫画でわかりやすく教えてくれている。
今回、そんな大人気の漫画を作っている漫画制作担当の福田雄一さんと、ネタ出しやSNSの監理をしている株式会社コーバの松本和也さんに、これまで作った作品の中から反響のあった話、身の回りに起こった変化などを語ってもらいました。
ありがたいことに会社の知名度が少し上がりました
――『工務店の日報』というタイトルは、誰が付けられたんでしょうか?
松本:(考えながら)誰だったかなぁ……。建築関係って、業務日報みたいなものを書いたりするんですよ。僕は書かないんですけど(笑)。だから、そういうのが工務店というところに当て込みやすかったんだと思います。
福田:日記とかも候補にあがっていた気がします。
松本:あと日誌とか。
福田:工務店が、毎日の業務として行ってるであろう名前のほうが面白いんじゃないかな? みたいな。それで工務店+日報で『工務店の日報』になった気がします。
松本:漫画になったら、会社のプロモーションにもなるじゃないですか? 普段は設計とかデザインとかもちゃんとやっているので、そのネタを入れたいって思っていました。でも、見てくださる人たちは別に興味ないんですよ(笑)。職人のおっちゃんのエピソードのほうが気になるみたいで(笑)。
ですが、最近はありがたいことに少し知名度も上がったみたいで、初めて会う人と名刺交換して話をしていると、「あの工務店の日報をされている会社ですか!?」みたいなことが3回くらいありました。広まっているといううれしさがありましたね。
――これまでに投稿されたなかで思い出深かったり、印象的なエピソードはなんでしょうか?
松本:僕は一番最初にバズった『左官あるある』という話ですかね。猫がトコトコ歩いていって足型がつく……っていう話なんですけど、そんなウケると思っていなかったんですよ。あれ、めちゃくちゃあるあるなんですよ。
福田:苦肉の策で出したんですよね(笑)。
松本:そうそう(笑)。いいネタやったな、とか思うものはあるんですけど。反響が大きい話は、自分たちが予想してないものだったりするんですよね。さっき話したホームセンターの女の子の話とかも、あそこまで(7.6万いいね)っていうのは全然思ってなかったので。なんかそういうの、ちょっとドキッとしますね。
――福田さんはいかがでしょうか?
福田:社員の細見という女性が運転している車がエンストしたという、しょうもない話なんですけど、唯一“空気感”が描けたかな、と自分では思ったんです。
でも、バズったりはしなくて……(苦笑)。描いていて手応えのある話と、反響がある話って必ずしも一致しないんだなぁと。