新日本プロレス侵攻開始から、わずか2年で初の著書『帝国書記官のおしごと』が発売されたグレート-O-カーン選手。偉大なる支配者の心は銀河系よりも寛大で、ニュースクランチの独占取材を快諾くださった。東京スポーツ・岡本佑介記者に憧れる編集部員が挑んだロングインタビュー、愚民も帝国民もありがたく読むがいい。

内藤は逆から読んでも学びがあると伝えたかった!?

2022年11月16日――この日を私たちは忘れることはないだろう。そう、『帝国書記官のおしごと』が発売され、オーカーン様が書店と出版界をも支配してしまった記念の日だからだ。W杯の日本VSドイツ、日本VSスペインを凌駕する、オーカーン様の歴史快挙の連続に耳を傾けてほしい。

――発売前に増刷が決まったとお聞きしました。

オーカーン(以下、余) 余は満足などしておらん。だって発売前に増刷っておかしいだろ(怒)。まあ、ワニブックスがなめていたんだろうな。貴様らの初版部数の読みが甘かったということじゃ。

――申し訳ございません。第2弾が発売された暁には、二度とこのような失態がないように全面的な社内改革を進めます。さっそくオーカーン様のもとに、愚民から感想などは届いているようですね。

 たわけモノが。『帝国書記官のおしごと』を買ったということは、もう帝国民であることの証明じゃろう(怒)。まあ、いい。たしかに「面白い最高」「もう人生の教典です」「聖書です」「オーカーン教に入信したい」「3冊買うべきだ。布教用・布教用・布教用」……そういう声ばかり届いてるよ。

――それはツイッターでエゴサされたのでしょうか?

 バ、バカ野郎(激怒)。なんで余が世間一般の声などに自ら耳を傾けねばならないのだ。自動的に入ってきただけだ。これだけ世間が騒いでいると、そうなるじゃろうが。

――騒いでると言えば、あのにっくき内藤哲也選手が、本を逆さまに持つという暴挙に。

 はじめに言っておくが憎くはない。だって余、勝ってるもん。それに余のほうが有名だし、新日本プロレスのために動いているもん! あと、あいつ本出してないだろう(ドヤ顔)。

――よ、よ、4冊出ていますし、大増刷されていますし、なんなら漫画化までされています……。

 う……うろたえるんじゃあないッ! 帝国民はうろたえないッ! ただ、ツイッターで内藤が余の本を読んでいるのはたまたま見たよ。やはり、余のことを放っておけないんのじゃろう。

――よく見ると本が逆さになっていましたが(震え)。

 何回も読んだから、逆さとか後ろから読みたくなったんじゃろう。逆から読んでも学びがある、それを身をもって伝えたかったんじゃろうな。あと読み過ぎて読み過ぎて、もう何回も読んだから、サカサヨミとかタテヨミとかナナメヨミとかで、隠されたメッセージがないか考察したんじゃろう。大儀である。

――他方、ウナギ・サヤカ選手は「捨てます」と、自身のツイッターアカウントで大暴言。

 あれは本を身近に置いといたら、もう余に支配されちゃうから、四六時中ね。だって見た? あいつツイッターで胸に余のタオルを撒いてたじゃろ? もう侵食されておる。もう衣服までも余に。あいつの生活の基準そのものが余にね。だからもう、手放すしかないと。あーなるほどね、だからああいう紹介になったのね、と。貴様もわかるよな。

――御意。紹介といえば、あの超人気VTuber・ 大空スバルさんが、なんと直々に本を紹介してくださるという奇跡が。

 うむ。これは友情というか、お互い尊敬し合った結果じゃ。実際、対談では余がここでしか聞けない話をわがままに聞いたんじゃよ。そのわがままに対して、スバル姫はすべて答えてくれたし、最後には「貴重な体験で楽しかったです」と姫もノリノリでご満悦じゃった。そんぐらい、いい対談ができたんじゃよ。しかも、対談時間は1時間にもわたり、この本のなかでも26ページにわたるというボリュームじゃ。普通、特典の対談は8ページぐらいじゃろ? まあ、姫のファンは心配しなくてもいいけども、ごめんな。本当にモテる男だよ。