東スポはプロレス大賞MVP以上も用意しているじゃろう

――本全体のボリュームもすごいと話題です。

 これ、1700円はお得じゃよ。“鈍器”レベルと言ってもいい分厚さじゃな。これ、武器にできるなあ。ベースボール・マガジン社から今年の夏に出たKENTAの自伝『足跡』なんて全然薄いじゃん。おっと、今のは宣伝になってしまったな。まあ、武器にするんだったら、こっちのほうがいいじゃろう。

――他のレスラーの本まで宣伝するとは、人間の器・スケールが違いすぎます。スケールといえば秋葉原の『ジーストア・アキバ』は、オーカーン様一色といっても過言ではありませんが、「キュアメイドカフェ」の新しいコラボメニューを開発中だとか。

 ほー、耳が早いな。日付しか合っていない東スポと違って優秀じゃな。よかろう、ちょっとだけヒントをやろう。今度は寒くなってきたからホットな紅茶で、それを茶葉から売ってしまうというコラボじゃ。もちろんオリジナルブレンド茶葉として。もちろん店でアイス&ホットティーを飲むこともできるし、味や香りを気に入ったら茶葉を買うこともできちゃうのじゃ。余が普段、飲んでいるような本場イギリスの王宮テイストが醸し出す高級感を、貴様らも家で感じ取るがいい! 余の本を読みながら、紅茶なんて素晴らしかろう。これぞまさにティータイム。余の心意気じゃ、受け取るがいい。

――光栄です。しかし、なぜ日本で生まれ育ち、部活やアマチュア大会で数々の華々しい成績を挙げたオーカーン様が、なぜここまでイギリスの茶に詳しいのですか?

 無礼者!(激怒) 余はイギリス生まれじゃ。今の話の流れに日本とか部活は何も関係ないじゃろう。緊張しながら中途半端なボケをするんじゃないよ。そこだけはあの岡本(佑介/東京スポーツ記者)を見習う必要があるな。貴様にはまだまだ帝国書記官は務まらん。ん? どうした。落ち込んだのか。怖かったよな? 余が考案した「どんな嫌なことも忘れられるパンケーキ」の3段重ねでも食うか?

話題のコラボ商品が続々登場! 今すぐ秋葉原の『ジーストア・アキバ』に走れ!

――なんと寛大な……このあとさっそく「キュアメイドカフェ」に行ってきます。そういえば、楽天ブックスのプロレスランキングでも1位に輝きました。

 うむ。今年、リング内外で余がどれだけ話題をつくったかを振り返れば、まあ当然じゃろう。その活躍たるやまとめきれなくて、余だけ1年で年表が作れちゃう……そういうレベルじゃからね。あと、「ツイッターの話題の商品ランキング1位」 とかあったな。

――ツイッターでも1位とはお見事です!

 違う、違う、そうじゃ、そうじゃない。そこは岡本なら「あの19時から19時59分59秒までの1時間だけのランキングですよね? むしろ恥ずかしくないですか」とツッコむところじゃ。よし、もう一回チャンスをやろう。ツッコんでみよ

――あ、あの、ツイッターのランキング1位といっても19時から19時59分59秒までの1時間だけですよね? むしろ恥ずかしくないですか?

 (机をドンしながら)嘘はついてねえだろう、嘘は! 1位は1位なんだよ! (急に小声で)ここでほら、岡本の例のあれ、あれじゃよ。

――はっ! ご、ご無礼を許しください!

 うむ。そうじゃ、それが正しい帝国書記官の振る舞いじゃ。しかし、これだけ本が話題になっているのに、東京スポーツは余への感謝が足りないよね。いや、全然ないよね。今日の取材も立ち会ってくれてないし、余、寂しい。でも、たぶんな、今年のプロレス大賞MVP……いや、それ以上の何かも用意しているんじゃろうな。

――たしかにメジャーリーグのMVPをも超越してしまった大谷翔平選手と被ります。

 (小声で)いいぞ、そういうのいいぞ。(急に大声になり)そりゃ、そうだろう! だって今年の上半期は、1週間ぐらい各キー局のニュースにポンポンポンポン出て、新日本プロレスの知名度を上げたからな。あの露出は広告費に換算したら何十億ってかかるらしいからのう。それを無料でやって新日本プロレス、いやプロレス界のステータスを上げたのは余の功績じゃ。

――異論はございません。リング上での活躍も輝かしい。

 ジェフ・コブとIWGPタッグ王者になったし、G1では圧倒的な優勝候補になったし、グレート・ムタが絡んできたり……プロレス大賞のMVPはもう確実に余だろ。あ、でもこれ、ちょっとバラしちゃったかな、東スポの真意を。これ、絶対に何か準備してるだろ。お菓子の1つも持ってきてないってことは、これよっぽど、やっぱ何かすごい御礼を仕込んでるよな。可愛いところあるよな。おい、ワニブックスはどうなってるんだ? こんだけ本が売れたのに、水の1本ももらってねーぞ(足を机にドン)。

――あ、あの、つまらぬものですが、感謝の気持ちを込めまして、11月18日の東京スポーツさんに全面広告出させていただきました。

 うむ、よかろう。これで、ついに東スポの支配も完了したということになるし、苦しゅうないよ。ただな、この本には満足しておらん。むしろ不満足だね。まだまだ行きたいよな。だって脱いでないからね、余。南国に行って水着のカットを撮るべきだったであろう。うん、あとあれだよな、雑誌の広告みたいに美女2人をはべらせた札束の風呂に入らないとな

▲東スポ、出版界の支配が完了したオーカーン様が次に目指すのは!?