プロレスファンにもお馴染みのユリオカ超特Q単独ライブ、90分ノンストップ漫談『第三十二回 Q展』が、いよいよ12月11日(日)東京・新宿区「ハイジアV-1」で行われる。

ユリオカさんといえば、藤波辰爾や三谷幸喜などのものまねでも知られているが、芸の柱はものを使わずにしゃべりだけで勝負する漫談。その本業のビッグマッチである『Q展』への意気込みに人気ライター・堀江ガンツが迫る。

「トークプロレス」で清宮海斗選手のブレークに期待!

——先日(10月15日)は拙著『闘魂と王道』の増刷記念イベントに、藤波辰爾さんとご一緒に出演していただき、ありがとうございます! イベントでは、1988年の沖縄で藤波さんがアントニオ猪木さんに世代交代を迫った「飛龍革命」の再現を、藤波さんご本人とやっていただいたりして感動しました(笑)。

ユリオカ ボクが藤波さん役で、藤波さん本人が猪木さん役というアベコベなんですけどね(笑)。でも、あのときの藤波さんのセリフは、ボクのほうが頭に入ってますんで。飛龍革命の映像は何百回も見返してますから。

▲YouTubeで「モイスチャーミルク」で検索すると、ユリオカ超特Qの飛龍革命が出てくることは有名だ

――プロレスラーとの共演も多いユリオカさんですけど、11月26日(土)には御苑サウンドで、プロレスリング・ノアの清宮海斗選手と『トークプロレス』というイベントを開催されるんですよね。

ユリオカ 以前から「プロレス談話室」っていうイベントを、阿佐ヶ谷ロフトで定期的にやっていて、そのときは丸藤正道選手、KENTA選手、中邑真輔選手、飯伏幸太選手など、そうそうたるメンバーに出演してもらってたんですよ。それがコロナでできなくなってしまったんですけど、ようやくお客さんを入れたイベントができるようになってきたので再始動した形ですね。

――その再始動第1回のゲストに清宮選手を選ばれた理由を教えてください。

ユリオカ 清宮選手はノアのGHCヘビー級チャンピオンですし、将来、プロレス界全体の中心人物になることは間違いないと思うんですけど、現時点ではまだちょっともがいているように見えるんですよ。

——誰もが認める真の王者になるために、もがいている感はありますね。

ユリオカ 新日本の棚橋弘至選手も、IWGPヘビー級王者になったばかりの頃、そういう時期があったじゃないですか。棚橋選手は立命館大学プロレス同好会(RWF)の後輩なので、その頃、よく電話で相談に乗ったりもしてたんです。ちょうど新日本プロレスの勢いが落ちていて復活させなきゃいけない時期だったので、いい試合をするだけじゃなく、メディアを通じて言葉でも魅力を伝えたいということで、喋ることに関してのアドバイスを求められたりして。そこがなんか、今の清宮選手とダブる部分があるなって思うんですよ。たとえば、清宮選手はマイクアピールとか、そんなに得意なタイプじゃないですよね。

——弁が立つライバルの拳王選手とは対照的なタイプですよね。

ユリオカ 今、棚橋選手がマイクアピール下手だと思っている人はいないと思いますけど、昔は苦手にしていたんですよ。でも、お客さんの前で場数を踏むことで、どんどんうまくなっていったんです。それはボクらお笑い芸人も同じで、場数を踏んで自信もついていく。だから、今回は僭越ながら、清宮選手が場数を踏んで成長するための少しでもお役に立てたらなという思いもありますね。あと清宮選手の性格のピュアな部分を、ファンの人たちが直接知る機会にもなればいいと思いますし。

——「トークプロレス」は今後も第2回、第3回と続けていかれる予定ですか?

ユリオカ そうですね。今後は現役の選手にかぎらず、レジェンドの方とか、あるいは女子選手など、いろんなタイプのプロレスラーを呼ばせていただけたらと思ってます。

――ユリオカさん版の「飛龍十番勝負」という感じですね。

ユリオカ ただ、それだと途中で中断しちゃいそうなんで。藤波さんの本家「飛龍十番勝負」は第7戦までやって、うやむやなまま終わっちゃいましたから(笑)。「トークプロレス」のほうは、しっかりナンバリングを重ねていこうと思っていますよ。

▲団体の“暗黒期”を支えた棚橋選手にユリオカ超特Qがアドバイスを送っていた!