連載開始から42年余り、老若男女問わず愛されている人気漫画『かりあげクン』がまさかの実写化!! 主演・“かりあげクン”こと、かりあげ正太役の戸塚純貴さん、そして乃木坂46卒業後は初めての連続ドラマ出演となる樋口日奈さんに、ドラマの見どころやお二人の関係性などお聞きしてきました。
前の現場での“頑張ってたらまた会えるよ!”という言葉が現実に
――戸塚さんと樋口さん、お仕事をご一緒されるのは、実はこれが初めてではないんですよね?
戸塚純貴(以下、戸塚) そうなんです。日奈ちゃんとは『教場Ⅱ』というドラマで、お仕事させていただいたのが最初です。
樋口日奈(以下、樋口) もう2年前になりますかね。
――そのときの、お二人それぞれ、相手に対する第一印象ってどんなものでしたか。
戸塚 警察学校が舞台のドラマでしたから、なにしろ特殊で。撮影に入る前に訓練とかもあったんですが、“団体行動の訓練のなかで、いちばん何が必要か。個性を消すことだ!!”って言われて。衝撃的だったんで今でも覚えてます(笑)。
樋口 そうでした(笑)。撮影に入ってからもすごい緊張感で。緊張感と切迫感から、涙が出そうになることが数えきれないほどありました。そんななか、戸塚さんは唯一笑わせてくださる存在だったので、緊張の糸をほぐしてくださることを期待して、空き時間によくお話ししていました。
戸塚 僕自身、何かこう、“やめなよ、こういうことしちゃダメだよ!”って言われると敢えてそうしちゃう、みたいなところがあるんですよ。だから『教場Ⅱ』の現場の張り詰めた雰囲気を感じながらも、“ここでふざけたことをしたらどうなるのかな”って、ギリギリのところを攻めてしまう。そしたら意外と、中江(功)監督が面白がってくださって、最終的に“木村(拓哉)さんを笑わせろ”っていうミッションを課されたときには、内心どうしようかと思いましたけど(笑)。
樋口 そんなこと、ありましたね(笑)。でも私、現場で戸塚さんから言っていただいたことで、今でもハッキリ覚えていることがあって。最後にお別れするとき、“頑張ってたらまた会えるよ!”と言ってくださったんです。なので、主演のかりあげクン役が戸塚さんだと聞いたときに“本当に来た!!”と、ビビビッて体中に電流が走るような思いでした。見事な伏線回収です!
戸塚 そんなことを言っていましたか……。ドラマでも、そうそうないぐらいの伏線回収ですね(笑)。日奈ちゃんの印象は、“共演者や周りのスタッフに、これだけ気を遣える方はそうそういない”というものでした。だから今回、ご一緒できると聞いて本当にうれしかったですね。
――2年ぶりに再会したお二人の印象はそれぞれいかがでしたか。
樋口 私はまったく変わらなかったです。最初にお会いしたときと同じように、愉快な方だなという印象です。
戸塚 僕は樋口さんから受ける印象、変わりましたね。『教場Ⅱ』のときも、役者としてすごく魅力的でしたけど、なんと言うか、人間的に厚みが増したというか。日奈ちゃんにとって、卒業してから初めての女優としてのお仕事、節目となる大切なお仕事をご一緒できるのが、とてもうれしく思いましたし、お仕事をご一緒するなかで、日奈ちゃんの強さというか、頼もしさを感じることがたくさんありました。