大きくビクビクしていた

つままれたりいじられたり、つままれたり、またいじられたり。声が出てしまう。彼は乳首を愛でてくれながら、胸を揉み続ける。気持ち良さそうな顔をしていたのでしょう。彼はうれしそうにこちらを見ながら揉み続けてくれます。

気がつくと、彼の座る運転席も、私が座る助手席もリクライニングが最大まで倒されていました。

寝転がった状態で服のなかを触り続ける彼。

私も彼の服に手をかけ、そのまま首元までめくると、そのまま脱がせ、彼に覆いかぶさりました。そして自分の服も脱ぐと、下から見上げるように彼の体に舌を這わせていきます。首元を舐め、鎖骨を舐める。そのまま舌を這わせ、乳首を舐めると――。

彼がビクビクっとしたんです。また乳首を舐めるとビクビク。

▲首、鎖骨、乳首、脇…舐めるたびに彼は大きくビクビク… イラスト:わたなべともみ

脇の下あたりを舐めながら、急に乳首を舐めてみると、さらに大きくビクビク。

また脇の下あたりを舐めながら、急に乳首を舐めてみると、やはり大きくビクビク。

これが好きなんでしょう、彼はとても気持ち良さそうに感じていました。

後部座席の足元のスペースから・・・

彼が私を見上げ、私が彼の顔を見下ろしていると、ちょうど彼の顔のすぐ横が、運転席と助手席のシートのあいだ、リクライニングを倒した状態だと、そのあいだから後部座席の足元のスペースが見えたのですが、そこから女の顔が見上げていたんです。

「きゃああああ!」

思わず悲鳴を上げました。

「だれ!? だれ!? だれ!?」

指をさして騒いでいると、彼が驚いた感じで顔を反転させ、指をさしている先を見ようとすると、女の顔はシートの下にスッと隠れました。

彼は私のただならぬ顔を見て、すぐにリクライニングを起こして後部座席を見ていましたが、もちろん誰もいない。

そのあと、車内をトランクまで見てみたけど何もない。

あの女はいったい……。

女はシートのあいだから見上げていたが、私を見ているというよりは、ずっと彼のことを見ていたように思えました。とても恐い形相で彼のことを睨んでいて……。

どんな顔だった? と聞かれたので、見たままの女の顔を彼に伝えると、彼は何かを思い出すような素振りで右上に視線を上げたあと、何かを言いかけてやめました。

もしかしたら思い当たることもあるんじゃないだろうか――。

そんなことがあったんですが、高まった性欲はお互いにすごくて、結局は最後までしちゃいました。

“見間違いだ。うん、見間違いだ”

そう自分に言い聞かせながら、彼の脇の下あたりを舐めながら急に乳首を舐めてみる。

彼は……大きくビクビクしてました。


プロフィール
 
ぁみ(ありがとう)
日本最大級の怪談エンタメLIVE「渋谷怪談夜会」を渋谷O-EASTで毎年主宰。2017年に初の全国ツアーを全公演 SOLDOUTさせ、以後毎年開催中。YouTube「怪談ぁみ語」、ニコ生「渋谷怪談夜会ch」なども人気。人気書籍「レイワ怪談」シリーズをはじめ書籍の執筆や原作提供を行う。司会進行・MC としての活動も多く年間約100 本のイベントや番組にMC出演している。怪談家ぁみオフィシャルサイト、Twitter:@arigato_ami