家族のカタチって人それぞれ
――現在も、ご家族と向き合っている最中だと思うんですけど、ご両親の介護とか、距離感っていうのは、ほとんどの方が直面する、いわば“あるある“だと思うんです。今そこに直面されている方、これから直面されるだろう方に声をかけるとしたら、どんな言葉をかけますか?
にしおか 私も絶賛ジタバタしてるし、たまたま今は実家に帰ってるだけ。そもそも、家族のカタチって人それぞれじゃないですか。どうやって育ったか、どういう紡ぎ方をしてきたか、ひとりひとり違いますよね。私みたいに実家に帰って介護してもいいし、他の方に頼むでもいいし、ホームなどの選択もいい。自分も元気でいながら、すべてがまるく収まるってことは、なかなかないと思うんです。
――たしかに、全てをうまくいかせようとすると、どこかで綻びが出そうですね。
にしおか そうですね。あと、周りを気にするあまり、言いたいことを言いづらくなりがちなんですけど、御本人が少しでも前を見ようと思って考えて出した結論だったら、私は正直、なんだっていいと思うんです。綺麗事を言っていても、実際に直面すると、人の目は気にしてらんないんですよ。
――その言葉は、いろいろ経験しているにしおかさんにこそ言ってほしい言葉だし、今悩んでいる人にとっても助かる言葉だと思います。
にしおか いやいや、私も明日実家から逃げ出すかもしれないし(笑)、逃げたら逃げたって続編で書くつもりなんです(笑)。
――あははは(笑)。いや、本当は笑っちゃいけないかもしれないですけど、でも、こうやってにしおかさんが言ったことに対して自然と笑っちゃうのは、あの本を読んだらわかってくれると思うんですよね。思いが強いからこそ、軽口を叩きたくなる時もありますよね。
にしおか 読み込んでくださってありがとうございます。私も自分に言い聞かせてるんですけど、ご自身が出した結論だったら胸を張ってほしいなと思ってますね。
――この本はひとりでも多くの方に読まれるべき本だと思うし、売れるべき本だと思ってるんですけど、にしおかさんの今後の活動とか、やりたいことはありますか?
にしおか 先ほども言ったように、先々のことはあまり考えないようにしてるんですけど。とりあえず、たくさんの方に笑っていただきたい、という気持ちはあって、だからこの本を爆売れさせたいなと思ってます。連載も続いていて、2冊目を出すためには、まずこの1冊目が売れないと……なので(笑)。
――にしおかさんって落語もやられたり、料理、水泳、マラソンなど、かなりアクティブにいろいろなことに挑戦している印象があります。
にしおか 私、欲望の塊なんです。せっかくだから興味のあること、やりたいことをやって生活していきたいし、今は家族のことを書かせていただいてますが、やっぱり自分が書くことが好きだって再認識できたので、2023年は違うジャンルの書き物にも挑戦してみたいですね。