1次ラウンドは二刀流・大谷翔平の活躍で相手を圧倒

1次ラウンドで、投打ともにトップクラスの成績を残したのは大谷翔平だ。

メジャーリーグでも二刀流で活躍する大谷だが、このWBCという大舞台でも最高のパフォーマンスを残している。大会前の実戦形式が2試合のみと不安な部分が残るなかで、初戦から格の違いを見せつけた。

投げては、本調子からはほど遠かったものの、初戦の中国戦で4回を49球、被安打1、5奪三振の投球内容。

打っては、1点リードの4回に一死ランナー1,3塁のチャンスで、フェンス直撃の2点タイムリーツーベースを放った。

この試合は2安打とマルチヒットを記録。お立ち台に上がる活躍を見せ、緊張感があふれる初戦で日本を勝利に導く活躍をみせた。

また、この試合で記録した球速161km/hと打球速度177km/hは、両チーム1位の数字。

2戦目の韓国戦は、初回こそ金廣鉉(キム・グァンヒョン)の前に三振に倒れるが、5回裏にツーベースを放つ。さらに、6回裏には無死満塁からタイムリーを放ち、2試合連続でマルチヒットを記録した。

3戦目のチェコ戦は、2打席目まで全くタイミングが合わなかったものの、4回裏の一死2塁のチャンスでタイムリーツーベースを放つ。

4戦目のオーストリア戦は、初回に相手の出鼻を挫く、自身が写っている看板に直撃のスリーランホームランを放った。

1次ラウンド最終戦で、一振りで球場の雰囲気を変える、スターらしさあふれる特大のホームランだった。

今大会の大谷の1次ラウンドの成績は下記である。

投手成績:1試合  1勝0敗 4回 5奪三振 防御率0.00
野手成績:4試合  打率.500  1本塁打  8打点 出塁率.684  長打率1.000  OPS1.684

メジャーで、ここ2年間トップクラスの成績を残した選手として納得のいく数字となった。投手成績に関しては、2015年プレミア12を含めると、いまだに国際大会で失点をしていない。

この活躍ぶりもあって、1次ラウンド プールBのMVPに選出される。相手からのマークも厳しいなか、投打にわたり堂々たる成績を残した。

世界最高のプロ野球選手と言ってもいい大谷は、このWBCで最終的に大会そのものをひっくり返すような活躍を期待したい。

そのぐらいの実力と球場の雰囲気を変えられる人気もあることから、2009年以来の世界一に日本を導いて欲しい。