自分をさらけ出すと人の優しさに気づけるようになる

――闇営業問題などから立ち直り、自分の欠点、弱さをさらけ出して自然体で生きるようになったということですが、そういった生き方になって自分に対して、相手に対してどういった変化がありましたか?

内間 まず、そういう自然体な生き方ができているなと思ったときに、自分に優しくなれて、心がすごく楽になったんです。そして、自分の心に余裕ができると、相手の優しさにも気づけるようになりました。

以前は人に話しかけるのが怖くて、ぎこちない生き方だったと思います。自分が緊張しながら人に話しかけていたので、その緊張が相手にも伝わって、思うようにコミュニケーションがとれていませんでした。

――相方の真栄田さんとの関係性にも変化はありましたか?

内間 変わりましたね。もともとが(真栄田さんが)大学の先輩なので、先輩後輩という間柄なんです。それもあってコンビを組んでからも後輩面をしていたところがあります。自分の自己否定も強かったから「相方より下の人間です」と思いながら生きていたんです。

▲以前は「相方よりも下の人間です」と思いながら生きていた

それが最近では、良い意味で「対等」と思うようになってきました。そう思ったら、前よりも話しやすくなりました。最近は2人でご飯に行くときには、僕がおごることもありますよ。対等なので(笑)。

あとは呼び方も変わりましたね。僕、普段は相方を「賢さん」って呼んでるんです。でも、人前とか番組収録などのときはずっと「真栄田さん」と呼んでいました。しかし、最近では「ウチの真栄田は~」って感じで“さん”づけをしないようになりました。

自分に矢印を向けて生きることの大切さ

――生き方が変わって、家族、相方、周りの人たちとの関係性が変わってきたんですね。人間は「弱さ」や「欠点」を隠してしまう生き物だと思います。著書を通じて、そういった人たちに伝えたいメッセージはなんでしょうか?

内間 「自分のありのままをさらけ出せたら楽」って誰しもが思うと思うんですよ。でも“出そう”と思っても“出せない”んです。エネルギーをかけて出そうと思っても出るものではないと思います。そうやって出してもツラいし、ボロが出るだけ。

だったら「出せない自分」を自分で許してあげる、ねぎらってあげるんです。そうすると心が軽くなって、少しずつありのままを出していけるんです。

矛盾してるかもしれないんですけど、「さらけ出さなくていいや~」と思ったほうがさらけ出せると思うんですよね。

自分を「わかってあげる」「認めてあげる」「大切にしてあげる」……いつだって、まず矢印を向けるべきは自分なんです。

前代未聞のイベントが開催される!?

――素敵なお言葉、ありがとうございます。最後に本のイベントについて聞かせてください。4月9日(日)に栃木県佐野市にある「佐野らーめん 麺屋大円」さんでサイン会&撮影会を行われますが、らーめん屋さんでのイベントはかなり珍しいですよね。

内間 そうですよね。僕も聞いたことがありません(笑)。

本の中にも登場する辰己さんという方のお店なのですが、僕が本を出すというのを知ってくださって、「どうにかイベントをやらせてほしい」と言われたんです。

ありがたいことなので「僕のほうこそお願いします!」と伝えたら、送られてきたのがこの大胆な企画案でした(笑)。

当日は『佐野らーめん+本の「内間セット」』を販売します。らーめん屋さんの券売機で本が買えるというのは、おそらく初の試みじゃないかと思います。皆さん、良かったらぜひ足を運んでください。

ちなみに僕と辰己さんの出会いは、書籍に書いてあるので、気になる方はチェックしてみてください(笑)。

――イベントも楽しみにしております! 本日はありがとうございました。

内間 ありがとうございました!

▲書籍を手に撮影に応じてくれた

プロフィール
 
内間 政成(うちま・まさなり)
1976年6月19日生まれ。沖縄県出身。お笑いコンビ・スリムクラブのツッコミ担当。M-1グランプリ2010で準優勝。初著書となる『等身大の僕で生きるしかないので』(刊行:ダイヤモンド社)が2023年3月1日に発売された。Twitter:@wrkbOriZHwlpRM8、Instagram:@masanariuchima、YouTube:スリムクラブの心の癒しチャンネル