小野伸二モデルのテーピングで気合いを入れるも・・・
そして、いよいよキックオフ!
僕は持ち前の図々しさを活かし、初対面の方たちに指示を出しながら、相手のボランチに寄せていきますが、まぁー奪えない。
ボールを回される、回される。逆にやっとマイボールになって、僕がボールを受けた瞬間、即座にチェックに入られて、潰される。そこで気づいたことがあります。
前述の元世代別代表で静岡学園出身の須藤アナはもちろん、ダブルボランチを組む相方の選手も、ボールが収まる万能フォワードも、うちのチームメートもみんなめちゃくちゃ上手いのです。
テレビ局の人とサッカーというと、僕はおぎやはぎの小木さんがTBSラジオのメンバーとやっている『小木45°』というチームで、月一回のぺースでフジテレビチームと試合をしています。
正直、そこでは僕はかなりできる部類なのですが、静岡はレベルが違いました。
職場で人を集めてやっているサッカーなので、なかには「そんなに経験ないんだろうな」っていう人もいるのですが、そういう人たちもボールを持ったら慌てず味方にパスをつけられるので奪えない。
静岡のビギナーは、東京のそれとはレベルが全然違うのです。ブラジルで草サッカーしたときを思い出しました。なんなら、東京で助っ人として参加していた社会人チームよりレベルが高いくらい。
「これはヤバいな」
と思った僕は、技術があるボランチの相方の子にゲームメイクは任せて、いろんなところへ顔を出しては
「っつぅ~、膝が痛ぇ……」
とか
「くそ、こんなミスしたことないんだけどな……」
と怪我する前はもっとできたのにアピールをして
『すがやの本来の実力こんなもんじゃないこと』
を布教していきます。(そんなことに豊富な運動量を活かすなよ)
しかし、あえなく元代表の彼にミドルシュートを決められます。
これは勝てない。
そう思った次のプレーでした。キックオフのボールを受けた枝豆が、ワンステップで50mのキックオフゴールを決めたのです。(言い忘れてましたが、枝豆も枝豆で、元世代別代表常連で、15歳からエスパルスのトップチームの練習に参加してた男です。人生で2回だけピッチが上から見えたことあるらしいです。どんなレベルが集まってるんだよ)
しかも、前に出ていた相手キーパーが取れないバースレスレの完璧コース!!
俺たちの田仲俊彦(34)はココにいた……。
新たなる伝説……。
ゴールパフォーマンスは、フェイエ時代の小野伸二選手なところも静岡らしくて良いです。このゴールで息を吹き返した俺たち。
その後、さらに1点を失うものの、相手チームがゴール前を綺麗に崩すことにこだわる静岡気質丸出しだったこともあり、だんだん対応できるようになり、こちらも反撃に転じます。
そんななかで僕は、ハーフタイムにこれみよがしにテーピングを巻き直して本調子じゃないアピールをします。この日の僕のテーピングは、小野伸二モデル。
テーピングを憧れの選手モデルで巻く人いないのよ。
そして、お互い綺麗に崩しきりたい静岡気質が丸出しになり、後半最大の決定機もがっちりテーピングを巻いた僕が外し、あえなく敗戦。
楽しさと悔しさの残る交流戦になりましたが、静岡のサッカー熱を感じることができました。
出場者の皆さん、ぜひ次回も呼んでください、あと仕事もください。