バレエ経験者は衝撃を受けていると思います
――松浦さんが一番おすすめしたい「あるある」を教えてください。
松浦 最初に4人のキャラクターを比較したページがあるのですが、あれはバレエ好き以外の方にも伝わると思うので、おすすめですね。そのなかでも歌劇団受験生というのは、私も受験生だったので、より感情移入がしやすくて気合を入れて撮影したので、ぜひ注目してほしいです。
〇【あるある84】バレリーナ芸人による細かすぎて伝わらないバレエあるある★回転 ピルエット ターンの違い【キッズ/大人マダムクラス/上級者プロ/宝塚歌劇団受験生】
――YouTubeでも、かなりの反響があったあるあるですよね。
松浦 めちゃめちゃありました。最初はバレエ経験者に向けてYouTubeをやっていたんですけど、これはもっと外側に向けて発信したこともあって多くの反響をいただきました。あと、最後にマダムの4種盛りを掲載したページがあるのですが、これは大人バレエをやっている方に向けていて、本当に実在しているであろう人を架空の名前で作りました。おそらく、これって私なんじゃないかという人も出てくると思うんですけど。
――名前は完全に想像なんですか?
松浦 想像です。打ち合わせしたときに、パンって思いついたやつを使いました。どういう性格だとか、レオタードはこういうの着がちだよねとか、みんなで計算して作りました。まだこれは動画にしていないので、完全新作なんですよ。
――それはぜひ見てほしいですね! 服装と名前がバシッと合ってる感じがしました。
松浦 そこも合わせにいってるので(笑)。本当にこういう人がめちゃくちゃいるんですよ。私って瞬間芸が多いので、普通のカメラマンさんだと苦労されるんですけど、前回も今回も同じカメラマンさんで、一番いいところを切り抜いてくださっているので、この渾身のカットは、ほぼカメラマンさんの力だと思っています。
――中村祥子さんと菅井円加さんとの鼎談も収録されていますよね。これは松浦さんの希望だったのでしょうか?
松浦 そうです。いろいろと候補を上げて、バランスとかを見ながらではあるんですけど、バレエ界が揺れるような人を毎回チョイスしていまして。バレエを詳しくない人はすごさがわからないと思うんですけど、バレエ経験者は衝撃を受けていると思います。
――実際にお話しされてどうでした?
松浦 思ったよりも私のことを肯定してくれるというか、とにかく優しい方でした。すごい応援をしてくださいましたし、心配もしてくれましたね。「変なこと言われても、落ち込まないでね」みたいな感じで。その言葉を聞いてすごい責任感を感じましたし、おこがましいですけど、今後のバレエ界に向けて“私もちゃんとしないと”って気が引き締まりました。
――松浦さんのバレエを広めたいという思いは、同業者の方にもしっかり伝わっているということですね。
松浦 最初に始めた頃は、プロの方の目に留まるとは思ってもいなかったので。ありがとうと感謝されることが多くて、やっててよかったなという気持ちです。皆さんからしたら私は癒しらしいので、一流の方ほど孤独を抱えていますし、そういう方たちの気休めになればとも思っています。
――最後に、この本をどういう方に読んでいただきたいですか。
松浦 バレエを知らない人に読んでいただきたいと思っています。バレエを知らない人が読んだら、きっとバレエの概念は変わるのではないかなと。前回もそうですけど、特に今回は、より表情を作り込みましたし、私のことを知らない人からしたら、どれが本当の顔なのかわからないくらい普通の顔のカットがないので、そこを楽しんでいただけたらうれしいです。