キツい仕事なんてない

バイトにも変化が現れた。配達先の人から「応援してます!」と声をかけてもらえるようになった。ウーバーイーツの待機中に「サインください」と声をかけられることもあった。道ゆく人はウーバーイーツの配達員がサインしてるから、「カリスマ配達員なのかしら」と二度見して行く。

オードリー若林の声がけから、日テレの『午前0時の森』という番組で俺たちが働いていた「キサラ」の特集が組まれた。「シェイクものまね」というネタが水卜アナにハマり、何度もおかわりがきた。

番組から再びオファーをもらったのだが、MCの若林が体調不良で、まさかMCをすることに。

「どうせドッキリだろう」と思っていたが、最後まで番組は進行し、無事に収録は終わった。ドッキリではなかった。

番組では俺の悩み相談コーナーも始まった。「今までやった一番キツい仕事はなんですか?」という質問に対して、「キツい仕事なんてない。一番キツいのは仕事がもらえなかったこと」という回答がとても反響があったようだ。

番組で存在感を発揮できるようになったおかげで、アメリカのエルヴィス・プレスリーの聖地、メンフィスでも悩み相談をやろうと、海外ロケまで行かせてもらった。生きてるうちにメンフィスに行けるとは思ってなかった。グレイスランドというエルヴィスの家があった場所にも行き、エルヴィスのお墓参りもできた。

そして、この連載の書籍化も決まった。

また一つ夢が叶った。

そのたびに、俺の周りの人たちは喜んでくれる。家族や芸人仲間、300人キャパの会場で8枚しか売れなかったライブを満席にしてくれた友人たち。彼らに恩返しがしたいとずっと思ってきた。

俺の人生には、ずっと夢を後押ししてくれる人たちがいた。俺はそんな仲間のためにも、夢を叶えたいと思う。

(構成:キンマサタカ)

『TAIGA晩成 ~史上初! 売れてない芸人自伝~』は、次回6月9日(金)更新予定です。お楽しみに!!


プロフィール
TAIGA(たいが)
1975年生まれ。神奈川県出身。2005年『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』(フジテレビ)、2009年『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ)、2009年の『あらびき団』(TBS)、2014年の『R-1』決勝進出でプチブレイク。下積み時代が続く中、2020年の『オードリーさん、ぜひ会ってほしい人がいるんです。』(中京テレビ)、2021年の『アメトーーク!』(テレビ朝日)出演で再ブレイクの予感がする47歳。Twitter:@TAIGAtrendy