『サイキック』と同じように弱い人の味方でありたい
――現在、『蛤御門』では、誠さんと竹内先生のお二人をお呼びした「サイキックミーティング」という企画を年2回ペースで行っています。これは、ずっと続けていきたいと思っていらっしゃいますか?
角田 誠さんと竹内先生が出てくださる限りは。
――そこに板井昭浩さんも参加されるのでしょうか?
角田 いや、板井さんは朝日放送の方なんで……。
――お偉いさんで、大出世〔後にテレビ制作部門に異動し、『M-1グランプリ』制作に携わった〕されましたからね。
角田 今は嘱託で定年を迎えて働いてらっしゃるので、板井さんには迷惑をかけるわけにはいかないです。
――『サイキック』終了を経て、数年越しに『蛤御門のヘン』にたどり着いたサイキッカーは多いと思うんです。角田さんも、『蛤御門』は『サイキック』の後継番組だと思いますか?
角田 後継とかっていう意識は本当にないですね。『サイキック』は、不世出のラジオの天才である誠さんと竹内さんが起こした奇跡ですから。復活するまでの10年って、お二人はあんまり連絡を取っていらっしゃらない時期やったんです。
――はい。
角田 ただ、幸いにも僕がお二人と別々に付き合う機会があったんですね、誠さんのラジオに出て、竹内さんとはイベントをしていて。そのラジオのとき、いつも誠さんが「最近、竹内さんどう?」って聞いてきてはったんですよ。
――えーーっ!
角田 それで“やっぱり、気にしてはるんやなぁ”って。でもたぶん、終わった直後ぐらいは、言うたらお二人とも人生が変わっちゃったところはあると思うので、距離を置く部分はあったと思うんです。だから、本当に後継番組っていうより、ほんまに僕は代理人業務というか、お二人のあいだに入って代理人として場を設けただけで、サイキックの真似事はできないです。
――私はお二人が険悪になったと思っていたぐらいでした。だから、あの邂逅というか、再会は本当にうれしかったんですよね。
角田 お二人とも時間を経て、誠さんは誠さんで名古屋で確固たる地位を築いて、10年前のことを昇華されたのかなっていうタイミングやったので。
――現在、角田さんがメディア活動を行ううえで、『サイキック』から学んで活かしてるものはなんだと思いますか?
角田 それは本当に、嗅覚というか。あくまで僕の嗅覚なんで、嗅ぎ分けられてるかどうかわからないですけど「これは怪しいんちゃう?」「胡散臭いんちゃう?」みたいなことを、『サイキック』の頃のようにはっきりは言えないですけど、匂わせてるというか。
だから、『サイキック』はただの下世話なラジオというか、暴露をする番組やったみたいな感じの言われ方をするんですけど、本当に『サイキック』って弱い人の味方やったと思うんです。絶対、強いほうにつくことはなかったと思うんです。だから、僕も『蛤御門』では叩かれてる人を弁護したり、「叩きすぎちゃうの?」みたいなことをしゃべっています。
(文=寺西ジャジューカ)
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